尚巳

第7話

尚巳ちゃんと、その彼氏は翌日やってきたとか。零に、連絡が来て知った。それで、即採用したらしい。でも、あんなにごねてたのにどーやって?


「足助先生は、まだ社長歴は短いんですよ。なので、以前辞めさせたという方は別の方のようです」


「それ知らなかった」


「なんでも、以前の社長の娘さんとご結婚されたので、獣医を辞められたとか」


「えー、まじで!ジャンル全然違うのにすご」


「足助先生はとても優秀なんですよ」


「彼氏も説得できたんだね。私、ついつい怒鳴っちゃったりしちゃったんだけどー」


「尚巳さんは、少し苦手なことが多いようです。それをカバーする約束をしたようですよ」


「え、そうなの?」


「はい。彼氏さんは、尚巳さんをとても大事にされているようです」


「そっか。怒鳴り散らして怖がらせて、可哀想なことしちゃったな」


「そうなんですか?なによりも、さっちゃんのことが尚巳さんは好きなようで。モデルをやるとおっしゃったとか」


「えー、私?」


「学校でもさっちゃんは人気者なのですね。素晴らしいです」


「そうなの?いや〜、照れちゃうねー」


「足助先生も、大変喜ばれていましたよ」


「やった!」


頑張ったかいがあった!

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