ここまで読ませていただきました。
読み飛ばしや忘れ等あるかとは思いますが感想を。

タイトルから密室殺人というもので引き寄せるのは上手いかと思います。正直この四文字だけでミステリ好きは釣れます。
短くまとめられており、読みやすくて良かったです。キリヤの感情変化も上手く表現出来ていたと思います。

ただ、ミステリにおいて何よりも大切なことは誠実であることです。
この誠実さは読者に対しての、です。
謎に関わることの情報に関して（小窓やトリックに使用された木など）はいい具合に開示されていました。多少あからさまではありましたが、これもまた良いと思います。
逆に、謎を｢解く｣ことに関しての情報は希薄に感じられます。

探偵役である菊池がいつ、どこで、どうやって情報を手に入れたのか。

犯人役に関しての情報。
銃知識がないと菊池がどこで判断、もしくは聞いたのか。

など、推理物においてこれらの鍵はかなり重要です。

動機に関しても、突飛な動機はミステリにおいても多々あります。名探偵コナンなんかは特にそうですね。
今作品においての動機は｢貸したお金｣です。これは動機として充分使いやすく理解しやすいため非常にいいかと思います。が、金額が少々大袈裟すぎている気がします。
1000万となるとまずリュウイチがなぜそこまでのお金が必要なのか。リョウは何者なのか。なぜそこまでの大金を貸せたのだろうか。など、動機の動機とでも言うべき必然性が生まれてしまいます。

ギャンブル依存症で、脅されていて、宝くじが当たって、などそんな程度でもいいので読者に対して納得させられるだけの理由付けが欲しかったと思っています。

長々と書いてしまいました。申し訳ありません。
粗の目立つ作品ではありましたが、それでも光るものは確かにあるように思えます。
何より、ミステリを描いてみようという心意気が本当に凄いことだと思います。
色々と指摘点を考え、挙げましたがこれらは全て私自身の考えであり、他人が見れば私の方がおかしいこともあるかと思います。
鵜呑みにせず、納得した箇所だけを取り入れ、またミステリを読ませてください。
楽しみにしています。

捜査編までを読み終えての感想です。

仲間からの疑惑の目を向けられ、キリヤの動揺は上手く描かれていると思います。焦燥が伝わるキリヤの口調はとても良いと思います。

ただ、誰か一人でも庇ってくれる人がいた方が読者としてはストレスなく読めます。

密室でリュウイチが殺されたためキリヤが犯人。

という構図は分かりやすくていいのですが、この場合だとミステリにありがちな、

「自分が疑われることがわかっているのに殺すのか？」

という反応があります。
キリヤ自身に言わせるか、他のキャラクターに言わせるのかによってその印象はまた変わってきますが、この反応があるだけで読者の共感を得られやすくなるように思いました。

やはり、ミステリという点において謎を解くという段階はワクワクするものです。改めて読み返し、推理編に入りたいと思います。

イベント参加ありがとうございます。
私自身、ミステリ好きでありますので少し真剣に読ませていただきます。