第4話
比べるのは茨の道。青い芝生は、ホントは枯れ切ってるのは分かってる。
水を与えても潤しきれない渇き。
お母さんは自分の事をダメ人間という。
自分の存在が罪だというように。
あなたは一体誰なの。
私が私の人生を台無しにしてしまうの。
開催されたパーティーの飾りつけを怠って、自分にふさわしくないと思いながら、内心悲しんでるなんて。
だからピエロを呼んだの。二人だけのパーティーは居心地よくて楽しかった。
お互い二人だけ、分かってるの。違うけれど似ている、悲しみのかけらを琥珀糖の様に分け合って食べた。
酸いも甘いも感じた、時も音もない、死んでるのか生きてるのかあいまいな空間だった。
きっと一人になったら、何もなくなる。
ピエロは良くても、私はダメだ。
人生は二極しかない。
あなたがいるか、そうでないか。
中間を楽しめる余裕なんかない。中間なんて無色の世界で、これ以上自分の空っぽを感じたくなんかない。
思い切って色を付けて、自分を絵具でグチャグチャにして、それが悪い結果になっても、それで自分を許せると思ったから。
私が悪いわけじゃない。ただ、罪のケーキを味わっただけ。
お腹いっぱい頬張って、飲み込んだ時、自分が自分じゃなくなっただけ。
理由はたくさんある、だけど一つ。
純粋じゃなくなった。
周りが手で囲んで、かごめかごめをしてくる。
私はずっと縛られてる。何のためか分からない。
だけど、真っ当なふりをしてる。
ひずんできたのは気づいてる、今それが重くのしかかる。
重くのしかかる。つけが回って来た?
今は代償を払うとき。でも私が何をした?
自分が払ってきた代償はいつ返してくれるの。
約束と違うじゃない、あなたはそれをくれなかった!
心がひずんで、今度は私が手のひらころりん。
ついていこうとするとおいて行かれて、
自分で進もうとすると、私に待ってと言ってくる。
待っても進んでも、あなたはいつもついてくる。
あなたに借りがある?あなたは私にたくさんの事を教えてくれた。
だから私はあなたの後ろをついて行ってる。
あなたの顔色を窺ってる。
あなたに裏切られないように、顔色を窺って、あなたを監視してる。
正直者は馬鹿を見る。
悪魔に魂を与えられた私は、天使になりたかった。
叶わないことを願いながら、その歪が自分を形成した。
私の隣には、いつもあなたがいた。
だけど、それに気づかないほど、あなたは私の心と同化していた。
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