印度を放浪した ~ インド

彼は印度インドを放浪した

蜃気楼のような写真を撮り

暗喩のような詩を書いた


炎天下の大地では

命あるものが

命を落とさぬように

野太く生きていた


生死をはらんだ大河の岸辺では

悲愁ひしゅう諧謔かいぎゃく

真剣に戯れていた


灼熱の太陽に晒されると

野性の図太さが

繊細なものに見えたりもした


ここには存在しない

いくつもの夜を越え

土埃の道を旅した日々は

やがて記憶となり

私の中に深く

根づいてゆくのだろう



https://kakuyomu.jp/users/rubylince/news/16817139557643717266

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