ブラックに染めろ

soraudon

ep.1 死神のルール

ここは、死神の世界




死神は一定期間、人間界におり、寿命が尽きそうな人間に寄り添い観察する。


執行か保留かの2択




執行なら、死神が帰った次の日、観察対象の人間は命を落とす。




保留なら、そのまま生き続ける。




そんな仕事を僕はしていた。




でも、僕は、執行に丸をつけることができなかった。




なぜなら、僕には人間界の記憶があるからだ。




僕は交通事故で死んだ。


相手の信号無視が原因だった。


青信号で行こうとしたとき、急に車がやってきて吹っ飛ばされた。


そして、目覚めたらそこに神がいた。


神は言った。




「お前はたくさんの命を奪っている。天国にはいけない。地獄にいくか。死神になるか決めろ。」




僕は決めた。




「死神になります。今までたくさんの命を奪った経験があるので問題ないです。」




「そうか。なら、君には死神界に行ってもらおう。」




という経緯があり、今死神をしている。




だが、僕はどうしても執行に丸をつけることができなかった。


いつも、保留をつけていた。




それが、最悪の事件の幕開けになるなんて思いもよらなかったのだ。

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