ケディーの生涯 二章

街田小夜

新しい島へ

ミハエルは、ビーンさんから渡された手紙を船頭に渡した。

「この手紙をあなたに渡すようにと。」

「俺に?、、、そうか、お前王子か?それからお前がお姫様って訳か?」

船頭はビーンの手紙を読むと、二人を船に乗るよう促しました。

船はやや大きく客室が有り、船頭は二人を客室へと案内しました。

「部屋は一つしか無いんでね、悪いがっここを二人で使ってくれ。

港を出て夜が明けるまで、船の中でゆっくり眠ると良い。ゴールド島に着いたら、起こしてやる。」

船頭は部屋を出る時に、

「二人だけだからって、俺の船でおっ始めないでくれよ?」

なんて下品、、、

ミハエルは苦笑し、ケディーは真っ赤。

船はゆっくり流れ、ケディーとミハエルは、疲れてたのか、ぐっすり眠っていました。

ケディーは差し込んだ朝日に目を覚ましました。

「まぶしい、、、ん」

「目が覚めたかいお姫様?」

船頭が覗き込んで声を掛けました。

「勝手に部屋に入ってこないで!」

ケディーは、思わず声を上げます。

船頭は気にした風もなく飄々と去っていきます。

「なんの騒ぎ?」

とミハエルが起きてきました。

「なんでも無い!」

ケディーは怒ったように船の外へ。

ミハエルは慌てて追いかけます。

「ケディー、何かあったの?」

話す気にならなかったケディーははぐらかすように、

「ミハエルは疲れ取れた?」

「えっ?ああ、お陰様ですっきりしたよ。」

しばらく二人でそのまま海を見ていましたが、やがて前に島が見えてきました。

ミハエルが指を指し、

「あそこに見えるのが、ゴールド島かな?」

「へー大きい!」

ケディーが叫びます。

ミハエルは、

「ダイヤモンドシティ位は、あるな」

船頭がやってきて

「この島にも変わったのが居るみたいだぜ。」

「この島、無人島じゃないのですか?豆じい、いやビーンさんは、、、」

驚いたミハエルが尋ねると、船頭は

「言ってなかったからなぁ、ビーンの爺さんには。俺も良く知らないからな。

前は金が取れるって言うんで、悪い奴らが、大勢来てよ、何人か死んだらしい。

金が枯渇してからは誰も居ない無人島だったんだが、昔、一組の男女が流れ着いたらしい。

その後の2人は逃げたのか、今もこの島に居るのか、それは分かんねえ。」

と教えてくれました。


船から降りる時に船頭はケディーに

「港に着いたら、早いとこ子供つくれよ!」

「余計なお世話です!」

ミハエルは、クスッと笑った。

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