死ぬ気で三ヶ月やる記録

こーろぎガラガラ

2024.4.30 1日目

 いつかこの日が来ることは分かっていた。

 現実から目を背けて、逃げ続けていた私の責任だ。もはやもうどこにも逃げ場はない。

 やらなければならない。出来なければ本当に人生の終わりだ。一生彼らの奴隷として生きていくことになるだろう。


 彼らと本気で喧嘩をするのはおそらく私の人生で生まれて初めてだろう。

 今まで私は彼らとそれを行うことを異常なまでに避けていた。

 それをしたら壊れてしまいそうなほどに、彼らも私自身も弱い人間だと思っていたからだ。

 でも、それは間違いだった。間違いにしなくてはならない。このままでは誰一人として真の幸せは掴めない。

 私は普通に生きることを諦めなくてはならない。

 普通を強要しようとする彼らを否定しなくてはならない。

 私のような凡才の凡人が天才たちとやり合おうと思ったら、周りの人間たちと歩幅を合わせて歩いてはならないのだ。

 自分の弱さは自分で痛いほどによくわかっている。

 だけれど私は自分が雑魚であると認めたくない。

 天才たちと正面切って殴り合いでは勝てないかもしれない。

 でも、私みたいな凡人でも天才に喧嘩で勝つ手段くらいはあるはずだ。

 

 絶対に負けられない。奴隷にだけはなりたくない。甘い自分を捨てて、生まれて初めて本気で生きてみる。三ヶ月間を本気で走り切る。

 ここで結果を出せないなら全てが終わりだ。

 怖さなんて感じてる暇ない。後ろを見てる暇もない。あるのは期待と責任だけ。

 私は私自身を幸せにして、あいつらのことすらも幸せにしてやる。それこそが私の生まれた理由。生きる理由。

 生まれて初めての本気の夢もできた。

 こんなところで挫けてる場合じゃない。

 絶対に負けない。

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