Yamato Federation

YFONEAS

出現

第1話・出現         

 2098年、アメリカ合衆国ワシントンDC・ホワイトハウス


 エドワード大統領はいつも通り珈琲を飲みながら執務をしていた。

 外交やら内部問題やら...常人だったら全く理解できないような問題まで平然と珈琲カップ片手に片づけていく大統領だが、ある日そんな大統領も飛び上がるようなことが起きてしまったのだ。


 コンコン…


「What is it? Come in.(なんだね?入りたまえ)」


 ガチャッ!


「This is a serious situation! President Edward, Space Force monitoring satellites have discovered the emergence of a new continent in the Pacific Ocean!

(重大な事態です!エドワード大統領、宇宙軍の監視衛星が太平洋に新たな大陸の発生を発見しました!)」


「What! How big is it?(何っ!規模はどれ位だ?!)」


「It appeared to engulf Hawaii and other southwestern islands. The Seventh Fleet is stranded and out of action, and the 31st Marine Expeditionary Unit is currently conducting exploration.

(ハワイ等の南西諸島を巻き込んで出現。第七艦隊は座礁し行動不能、現在第31海兵隊遠征隊が探査を行っています)」


「Okay. All right. Let me continue my search and I'll find a way to get the Seventh Fleet ship off the reef.(そうか。分かった。探索を続行させてくれ...第七艦隊所属艦の離礁方法もだ)」


「Understood. My apologies.(了解です。失礼いたしました)」


 ガチャ...カッカッカ...


「Jesus! what in the world happened...! (くそっ!いったい何が起こったというのだ...!)」


 アメリカ海軍第七艦隊所属第31海兵遠征隊


「Huh... Huh... So the whole area is mountainous. Is there nothing there after all?

(はぁ...はぁ...あたり一面山岳地帯か。やはり何もないのか?)」


「Ah!(ああっ!)」


「What's up!(どうした!?)」


「Hey, captain! There's what appears to be a military base over there!

(た、隊長!あそこに軍事基地と思しいものが!)」


「Nah, it's true...!Report imme...(なっ、本当だ...!すぐにh...)」


 カチャッ...


「Hey, captain! Behind you!(隊長!後ろを!)」


「Nah!(なっ!)」


「おっと!動かないでください...ん?見慣れない顔ですねぇ。どちら様で?」


「Shit!(クソッ!)」


アメリカ合衆国ワシントンDC・ホワイトハウス


 ダンッ!!


海兵隊総司令官が大きな音を立て、慌ただしく部屋に入ってくる。


「What's up!(どうした!?)」


「President! The Marines who were probing...(大統領!探査をしていた海兵隊が...)」


「What's with the Marines?(か、海兵隊がなんだ?)」

「I was detained by the example continental nation that calls itself the Yamato Federation!(大和連邦を名乗る例の大陸の国家に拘束されました!)」


「What the hell!(何だと!)」


「Daiwa Federal is silent on the matter and will not file a claim for compensation because there is no damage!(大和連邦は今回の件については黙認、賠償請求は損害がない為しないそうです!)」


「Well... Then fine. Send me an envoy to apologize and establish diplomatic relations.(そうか...ならいい。謝罪と国交樹立のための使節を派遣してくれ)」


「Understood. Good bye.(了解致しました。では)」


 ギィ...カッカッカ...


(How dare they detain our Marines unharmed... What the hell kind of nation has the technology to do that?(我が国の海兵隊を無傷で拘束するとは...いったいどんな技術を持った国家なんだ?)


 中華人民共和国南海艦隊旗艦・駆逐艦深圳


ザザーッザザーッ...

中華人民共和国上層部も大陸を発見し、新領土獲得の為に南海艦隊総力を注ぎ込んでいた。

しかし、いくら有能な艦、乗員、司令官がいたとしても

上層部の作戦が場合、もはや全ての艦が的となってしまうのだ。


「まさか急に大陸が現れるとは、思いもしなかった。」


「そうですね司令官、だから政府も新領土獲得のために急ぐわけです」


「そうだな...しかし、本当に敵はいないのか?政府はハワイ以外無人島だと言っているが」


「ああ、アメリカの駆逐艦が昨日、我々にあの大陸には国家があるといって警告してきたことを見てですか?」


「そうだ。もしあった場合、弾薬を雀の涙程度しか積んでいない本艦隊は...」


「恐れることはありませんよ司令官。アメリカ艦隊は山岳地帯のようなところにいて行動不能ですし、どうせいたとしてもざk...」


 ドッグワァァァアアン!!!!ガシャアアン!


「な、なんだ!」


「ヤン司令官!突如謎の艦隊から攻撃を受けました!」


「くそ、応戦しろ!」


大和連邦海軍第二艦隊所属重巡洋艦古鷹


艦橋


「艦長、敵艦は全て旧式です!」


「くそっ、一体何が起こったんだ!国土全体がまばゆい光に包まれたと思ったら

信濃山脈に新たな山と旧式の艦隊とアメリカ兵が現れ、もう滅びているはずの中華人民共和国所属と思しき艦隊が攻め込んでくる...」


「もう一度言います、艦長。敵艦は旧式で本艦の機動に追いついておりません!一気に破壊するなら混乱している今です!」


「くっ...敵艦隊が降伏するまで攻撃を続行しろ!それと司令部へ伝達!『我、目標ヘノ攻撃ヲ続行ス』」


「了解。我、目標ヘノ攻撃ヲ続行ス」


CIC


『目標捕捉。対水上目標73、対潜目標24、対空目標13!』


「航空母艦から攻撃機が飛び立つ前に仕留めるぞ!

3式対艦誘導弾、撃ち方はじめっ!」


ビーーッビーーッビーーッ


『3式対艦誘導弾、撃ち方はじめ!』


ガチャッ!ドッシュゥゥゥ!ドッシュゥゥゥ!ドッシュゥゥゥ!ドッシュゥゥゥ!...


『発射完了。本艦発射の3式対艦誘導弾、順調に飛翔』


『インターセプト5秒前。マークインターセプト。命中』


ドッグワァァァアアン!バッシャア!ズドォォォン!


『航空母艦と思しき目標撃破』


『敵艦隊さらに接近!主砲攻撃への移行を進言します』


『主砲攻撃へ移行する!主砲、CIC指示の目標群α・トラックナンバー12430から12503、撃ち方はじめ!』


ダッガァァン!ダッガァァン!ダッガァァン!ダッガァァン!ダッガァァン!...


古鷹から発射された砲弾合計730発は全弾が命中。


ドシャァァアアン!バッキキキ!ドッグワァァァアアン!


南海艦隊の水上艦艇73隻はすべて海の藻屑となった。


ビィー!ビィー!ビィー!ビィー!ビィー!ピコン...ピコン...ピコン...ピコン...


『敵魚雷接近!数192!』


『迎撃せよ!対魚雷ミサイル、発射はじめ!』


『テェーッ!』


ガチャ...ドッシュウウゥゥ!ドッシュウウゥゥ!ドッシュウウゥゥ!


ピコーン...ピコーン...ドッグワァァン!グワァァン!ドッサァァ!


『目標13撃ち漏らしたぞ!石本、貴様締められたいかぁ!』


『すいません!』


『バッキャロウ!謝ってる暇あったら主砲で叩き潰せ!』


『主砲、CIC指示の目標群β・トラックナンバー12504から12517、撃ち方はじめ!』


ダガァン!ドッサァァ!ダガァン!ドッサァァ!ダガァン!ドッサァァ!


『目標破壊確認!』


『敵対潜目標捕捉!FAMー5攻撃はじめっ!』


『テェーッ!』


ガチャ...ドッシュウウゥゥ!ドッシュウウゥゥ!ドッシュウウゥゥ!


ピコーン...ピコーン...ピコーン...ピコーン...ピコーン...ドッサァァ!


900ノットの高速をもって炸薬700㎏のFAM-5の魚雷は敵艦に突入する。

魚雷の運動エネルギーに700㎏の炸薬が加わり、中国潜水艦を時には一気に4隻ほど沈め、壊滅状態に追い込む。


『命中!』


『敵航空機接近!』


『全目標補捉!FAIMー2、発射!』


『サルボー、テェーッ!』


ガチャ...ドッシュウウゥゥ!ドッシュウウゥゥ!ドッシュウウゥゥ!


ヒュシュゥゥゥゥゥ...ドォォォン!



『目標全機撃墜!敵艦隊撃破!』


こうして中華人民共和国南海艦隊は壊滅、上層部の思惑は完全に打ち敗れれた。






 中華人民共和国中南海・???


 ダダダダッダンッ!


「なんだね。急に入ってきて」


「スン総書記!な、南海艦隊が...」


「戦果報告なら早くしろ。」


「違うんです!南海艦隊が全滅したんです!」


「そんな馬鹿な!誤報だろう!」


「いいえ、誤報ではありません。先ほど、あの大陸にあると言っている大和連邦という国家から『貴国の艦隊を確保した。こちらには交渉の用意が有る。』という連絡が有りました!」


「何イッツ!く、く辱的だ...」


 大和連邦桜義・総統官邸


「はぁ...色んな国がちょっかいかけてくるなぁ...」


「良かったじゃないですか。本国はモテモテですよ。」


「それは良かった。...じゃなくてそれ皮肉だらぁ!」


「そうですがなにか?」


「お前、秘書のくせに態度デケェなあ」


「私はお金がほしいからこの仕事をやってるんです。なんで総統にツラ下げなきゃいけないんですか」


「確かに正論だけどさぁ」


「わかったらさっさとチャイナマンにクレームぶち込んで下さい!」


「クレームって...俺一応総統なんデスケド...」


「はい、早く電話する!」


「ハイハイ...」


 ティルルルルル...


『中華人民共和国総書記、スンだ』


『私は大和連邦総統、霧島零です。今回の件についてお伺いしたいんですが?』


『何を言ってる。今回の件は完全に貴国の責任だ。直ちに捕r...』


『何様ですか?』


『?』


『だから何様だと聞いているんですよ?』


『な、なに様か?』


『貴国はそれも分からずにそんな態度をとっているんですか?』


『は?』


『こっちが謝罪のチャンスを与えるためにわざと下出に出ているのに...何ですかその態度は?』


『態度が悪いから何ができる!まだ貴国なんぞただの未開の地だ!あの艦以外まともな戦力があるとは思えない!』


『じゃあ、やるんです?』


『な、何を!?』


『戦争ですよ!』


『な、戦争なんて一人の判断でできるものじゃない!』


『そう思いますよね?しかしこちらはすでに国民に今回の件は完全に全体に通達されている上、戦力も揃っています』


『そ、そんな馬鹿な!』


『ま、要するにこちらは戦争する気満々というわけです...あとはそちらが殴りかかってくるだけ...どうします?』


『わ、分かった...賠償請求も受ける!だから戦争だけは!!』


『分かりました。後は公式な会談で。ではまた...。』


 ガチャッ


「ホント、総統閣下のあの部外者と話すときだけ出てくる傲慢さは何なんですか?」


「はぁ...」


「私にもその傲慢さを出したらどうなんです!?」


「分かった。じゃあお前クビな。ほぼ掃除しかやってないし。」


「え...?ッヒ、ヒグ...うわァァあぁ!」


「え?何で?ちょっと待ってよ?普通にキャラ崩壊しt...」


「うああああ!鬼いいいい!鬼畜うううう!最低えええ!クビにされたらもうホスト行けないぃぃぃ!レンくんに会えないぃぃ!」


「分かった!分かったから!クビにしないから!泣き止んで!」


「アッソ。なら言うなよこのセクハラ大魔王!」


「セクハラなんかしてねえよこのまな板!!」


「はい、今のセクハラ!」


「あは。これから俺どうなんのぉぉ!?」


おまけ

かわいそうな南海艦隊の方々の最後の言葉です。



…それぞれ砲や対艦ミサイルを発射しようとするが、増速と減速や急旋回を繰り返される為、火器管制レーダーで捕捉することができない。


「だめです!捕捉できません!」


『こちら広州。敵艦をとらえた!ステルス艦ではないと認m...ガァン‼ザザザ...』


「広州!応答せよ!ッ!だめです!交信不能!」


『こちら大連。敵艦速度約250ノット!主砲旋回、追いつかn...ガァンバキッバキ

ッ』


「つ、通信不能!」


「にっ、250ノット⁉」


「くっ!どれだけやられた?」


「空母山東、駆逐艦広州、武漢、蘭州、呼和、浩特、昆明、合肥、大連、フリゲート艦及び通常動力潜水艦全艦、海南、華頂山、戴雲山、万羊山、老鉄山轟沈。本艦も大破し、他の艦とも交信不能です。」


「そ、そんな、馬鹿な...!」


「ヒィ!ヤン司令官!み、右を!」


「右⁈」


ここで、ヤン司令官の視界は真っ暗になった。

 ____________________________________

こんにちは。YFONEASです。

こんなしょうもない妄想を読んで頂いて、UP主は感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。

 10秒で終了するのでハート、お気に入り、コメント等お願いいたします。また、誤字や単語間違いは優しくご指摘下さい。私のメンタルはほぼ豆腐ですので。

 新小説、少年憲兵市雄クンと愉快な仲間たちの冒険(虐殺)連載開始しました。ぜひ見てください。


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