三十五話 なんとなくプールで元力士軍団と対決!その1
「みんな!次の企画が始まるよ!別のプールに移動して!」
おれがこう言うとハムスター達は……
「少しは休ませろっす!」
「映像を観る企画をやれッチ!」
コタローとハムッチは相変わらず文句を言う。
「これでボクシングやれるんかぞ……」
「僕もしんどいんじゃ……」
ハムニブとハムタクは愚痴をこぼしている。
「次は休める時間あるよ!とにかく移動して!」
おれはハムスター達をなだめながら移動した。
ねここの言葉で企画が始まる!
「次の企画は『なんとなくプールで元力士軍団と対決!』です!ユーキ!説明よろしく!」
「はい!宇宙怪人ハムスター達にはプールを使って三つの企画で元力士四人の力士軍団と対決してもらいます!元力士軍団!入って来てください!」
入って来た元力士軍団は三十代くらいに見える。体もほどよく太っているといった感じだ!
「コイツらキャラクター大相撲で出て来たヤツらじゃないっすか!?あいつらとはもう戦いたくないっすよ!」
コタローは酷い目にあっているのでその気持ちはわかるが……プロデューサーの柳さんが出したカンペをおれはそのまま読む。
「キャラクター大相撲の人とは違うみたいだよ!」
「それならいいっすけど……本当っすかね……」
いまいち信じられないようだ!
とにかく企画を始める!まずはねここから説明する!
「みんな!この企画は丸太をまたがって一対一で相手を落とす対決をしてもらいます!ユーキさらに説明して!」
「はい!今回はお互いにくじ引きをしてその出たクジに書かれている武器を使って構いません!みんな相撲よりかも楽だよ!先に三勝したチームの勝利です!」
「相手も使えるんだぞ!あんまり変わらないぞ!」
「こっちだけにしとけッチ!」
ハムスター達の文句は置いといて……とにかく企画を始める!
「まずはハムッチだわ!ハムッチ意気込みを聞かせて!」
「ねここ……私疲れているッチ……しんどいッチ!こんなビニールの棒切れが役に立つッチかね!?まあやるだけやるッチ!」
おれは元力士軍団の先鋒にインタビューする!
「ハム山さん!どう戦いますか!?」
「クジで引いたボールを叩きつけてやりますよ!」
ハム山はやる気十分だ!ちなみに名前は元力士軍団の四股名はプロデューサーの柳さんが適当につけたものだ!現役時代の四股名ではない。
「はい!対決スタートです!」
おれの言葉で対決は始まる!ハム山は持っているボールをハムッチに投げつける!それをハムッチは棒でガードする!
「ッチ!意外と役に立つッチね!攻めるッチよ!」
「こうなったら近づくしかないな!」
ハムッチ、ハム山ともに丸太を相手の側に進んで行く!少し近づいたところでハムッチが棒でハム山を叩く!
「落ちろッチ!落ちろッチ!」
「このくらい!耐えてやる!」
ハムッチの猛攻にもハム山は耐えている!だんだん距離が近づいていく!そしてハム山は手が届くところまで来た!
「いい加減落ちろッチ!」
「落ちるのはお前だ!」
「うわーーーッチ!!!」
ハム山はハムッチの肩を掴みプールに落とした!
「勝者ハム山さーん!!」
おれは高らかに勝者の名前を言った!ハムッチはすぐにプールサイドに戻って来て……
「この棒なんの役にも立たなかったッチ!木の棒をよこせッチ!」
ハムッチは相変わらずに文句ばっかり言う。木の棒だと相手が怪我するだろ……
「次はハムニブだわ!ハムニブ!どう戦うの?」
「クジ引きで当てた浮き輪を活用すろぞ!絶対勝つぞ!」
おれは力士軍団の次鋒にインタビューする!
「ハム里さん!どう戦いますか?」
「このビニールの棒を上手く使ってやるぜ!わしも勝つ!」
どちらとも勝つ気満々だ!
「対決スタートです!」
おれの言葉で始まる!ハムニブとハム里は丸太から落ちないようにゆっくりと近づいて行く!まずはハム里から仕掛ける!
「オラ!ハムスター野郎!落ちろ!」
声を荒げてハムニブを棒で叩く!
「パワー強すぎるぞ!でももうちょっとぞ!」
何か作戦があるようだ!ハムニブは攻撃を耐えながらさらに近づいて行く!そして浮き輪が相手に当たるとこまで行くと……
「浮き輪の圧力で落としてやるぞ!」
浮き輪をハム里に押し付けている!ハム里は攻撃できなくなった!今度はハム里が耐えている!
「こんなので落ちるかよ!!オラ!落ちろよ!」
ハム里は棒での攻撃を再開した!しかしハム里は口が悪いな……会場のお客さんが怯えているよ……
「こうなったらぞ!一気に決めるぞ!」
ハムニブは体のバネを使って思いっきりハム里に浮き輪をぶつけた!
「クッソーーー!!!」
ハム里はプールに落ちた!その後にハムニブも落ちたがハム里が落ちるのが早かったため……
「勝者ハムニブーーー!!!」
おれは高らかに勝者を讃えた!ハムニブとハム里はすぐにプールサイドに戻って来た!するとハム里が、
「クッソ!次があったら勝ってやるからな!」
と負け惜しみを言った!ハムニブの反応は……
「おうぞ!また勝負しようぞ!」
ハムニブのこの返しにハム里は右手を差し出し二人は握手した!友情が生まれたようだ!終わりよければ全てよし!怯えていたお客さんもいた会場は暖かい空気に包まれた!
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