いつか朽ちても
「お嬢様、97回目のご命日おめでとうございます!」
わっと血が飛び散るかのような華やぎ。ツギハギの家来達に壁の肖像画やゴースト達、屋敷中の皆が彼女を祝福している。
「じい! 踊りましょう」
ぞっと凍り付くような曲に合わせて。大窓から射した月光が肋骨を通り過ぎて床に落ちる。
「私めでよろしいのですかな?」
「そうよ! 朝までよ」
呼吸の仕方はとうに忘れた。時から解放され月に祝福されたこの体は、疲れることを知らない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます