第58話 蝿ホイホイ




「やっぱり二十階で止まったか。十階層ごとに強力なの配置しているからな」


 ダンジョンを階層ごと破壊できるエネルギーボムが止まった。

 封印か無限領域形成──攻撃が届かなくするために無限に領域を作成して射程から相手の攻撃射程から逃れるスキルのせいだろう。


『グオオおおおお!』


 紋様の刻まれた超巨大クリスタルゴーレムが目の前に現れた。

 クリスタル系ということは相手は封印の使い手だ。


「簡単な方でよかった」


 対封印用の杭撃ち──アンロックを召喚して、肩に担いでクリスタルゴーレムに撃つ。

 アンロックから撃ち出された杭は封印ごとバラバラに砕いて下の階層を貫通して下に抜けていく。


 ・杭はアカン

 ・杭系統はロボットでは最強だからゴーレムが秒で負けてもしゃあない

 ・ロボット君ついに手をつけてはいけないものに手つけてて草


『ぎゃあアアアアス!』


 階下のモンスターを倒したようで、地響きを伴う絶叫が聞こえてくる。

 確認してもしょうがないのでエネルギーボムで階下を吹き飛ばす。


『四十層到達しました』


 三十階層はエネルギーボムで行けたようだ。

 というよりも十刻みのボスは相手の攻撃を当てさせない手段を持っていたことを考えるとどっちかというとアンロックで二十階層にやった時に巻き添えで死んだ可能性の方が高いか。

 まあ今脅威なのは四十階層のボスだし、三十階層のことは置いておくか。

 四十階層のボス──ダイヤモンド状の蝿があわれた。

 こいつは完全に初見だ。

 何かわからないがとりあえずアンロックを撃つ。

 途中で不自然に杭がスピードが落ちて止まると地面に落ちた。

 どうやら無限領域形成形の敵のようだ。


『ナノマシンの空中散布を開始します』


 空気の排出音が聞こえると周りを光輝く粒子──ナノマシンが蠢き出した。

 ダイヤモンド蝿の方に向かうと光が眩くなり、周囲の領域がナノマシンに喰われて消えてなくなる。


 ナノマシンが動いてる間はできることはない。

 攻撃をしたとしてもナノマシンに食いちぎられて無力化されるからだ。

 あとは領域を食い切り、蝿が食われるまで待つしかない。

 蝿の周りが光輝くと思うと先ほど杭が止まった位置から先に光の粒子が進む。

 瞬きをする間に蝿の姿消えた。


 ・ナノマシン登場で草

 ・アニメの何でも屋召喚してて草

 ・売ったらバカ高そうな蝿さん秒で消滅して草


 役目を終えたナノマシンは収納できないので、そのまま次の階層を食わせて進める。

 ナノマシンは最悪このまま最下層までぶち抜いて配信が終わる可能性があるため、流石にこれでは批判が殺到しそうだったので使う気はなかったが出してしまったものはしょうがない。

 これで最後まで行かないことを祈るしかないだろう。

 すると祈りが通じたのか七十階層まで到達すると超巨大な鋼鉄の人面蛇の前でナノマシンは焼却された。

 見た目はあまり強そうには見えないが、視界に入ったものは焼却するという見るだけで相手を倒せるという特性は厄介だ。

 最初に視界に入らないように目潰しをして立ちまわなければならない。

 ミラージュモードにして瞬きをした瞬間を狙って、ドローンを燃やして犠牲にしながら位置を確認してにアンロック連続で放つ。


 『ぎゃあああああああああ!』


 目を潰すとアンロックの杭はそこで止まってしまった。

 一番柔らかい部位でこれか。

 硬いな。


 



  ────


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