第30話 雑魚界において最強の存在
四層のボス部屋の奥に次の層に行く階段が見えた。
隠し扉もないところを見ると四層には封印の原因はないらしい。
この裏ダンジョンがどこまであるのかはわからないが、今日は時間的に行けても十層までだろう。
そこまでで見つかればラッキーだが、大概探し物とかソシャゲのガチャとかは最後まででないのが常だから期待はしないでおくか。
こないだガチャで天井まで回して、お小遣い全部擦ったし。
入学とともに猫屋敷さんから援助してもらうことにならなければ、自販機でジュースも買えない生活を余儀なくされていたところだ。
「五層に行くか」
・サクサク進んで草
・攻略のペースって一層で一日くらいかかるんじゃなかったけか
・まだ五分しか経ってないんですが
・次の層に行くのに躊躇いがなくて草
五層に行くとカラフルな人の大きさほどの粘液の塊──スライムがウヨウヨといた。
・雑魚界において最強の存在が現れて草
・再生持ち来て草
・核三回潰さないと再生するめんどい奴
三回か。
持ってる剣で蒸発させれば一発ですまないだろうか。
剣を振るとスライムが核ごと蒸発して消失した。
「一発で消せるけど。ここにいる奴全部消すのは時間かかりそうだな」
『対再生武器の火炎放射器の使用を推奨します』
剣を収納して、火炎放射器を召喚する。
使用してみると凄まじい勢いで炎が照射され、スライムが核を破裂させながら蒸発していく。
・スライム火の海に沈めて草
・ロボット(世紀末のすがた)
・アメリカ産の映画の鉄板武器使って草
───
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