決闘をする姫君①

ここは、魔王様が支配する領地の中にあるコロシアム。


ここでは、決闘がよく行われていて


「まぁ、随分と大きいのですね」


私は、そのコロシアムの大きさに対して、そう呟いていた。


「ルルー、デイジーは四天王候補にもなった存在。だから油断するな」

「そうそう、デイジーちゃんは強いのよねぇ」

「決して、気を抜かないようにしてくださいね」


私に向け、そう言う四天王の皆さん。


一方、デイジーさんは、


「ハッ!!随分と余裕そうな様子だが.....人間風情が私に勝てるとでも?」


見下すように、そう言うと.....スケルトンやゾンビ、レイスなどのアンデット系のモンスターを召喚するのだった。


「行け!!我の眷属たる死霊達よ!!」


デイジーさん達がそう言った瞬間、私に襲いかかるアンデット系のモンスター達。


「.....とりあえず、切ってみましょうか」


そう呟いた後、モンスター達を切っていく私。


しかし


「「「「「ォォォォォ.......」」」」」


アンデット系だからか、すぐに動き始めるのでした。


「ククク.....そんな攻撃が通じるとでも!!」

「あ、【ソウルイーター】を付与していませんでしたわ」

「.....へ?」


そう言った後、剣に魔法を.....【ソウルイーター】を付与させる私。


今回、剣に付与した魔法である【ソウルイーター】は、その名の通り、魂を喰らい、強化する魔法なのですが......『魂を喰らって強化するなど、論理的にアウト!!』という人々の意見により、使用を禁じられている魔法。


それが【ソウルイーター】なのです。


「行きます!!」


私は、剣に【ソウルイーター】を付与した状態で、アンデット系のモンスターを攻撃すると


「「「「「ォォォォォ!?」」」」」


アンデット系のモンスターは、次々と倒れるのだった。


「なっ.....!?」


この展開に対し、驚いたように声を上げるデイジーさん。


「【ソウルイーター】という名だけあって、中々良い魔法ですね。この魔法があれば、アンデットを効率的に狩れるというのに.....どうして禁術指定されたのでしょうか?」


謎ですね.......


「お前.....!!」


私の顔を見ながら、物凄い顔でそう言うデイジーさん。


そして


「その程度で調子に乗るな!!」


そう叫んだ後、巨大なレイスを数体呼び出したのでした。


「デイジーちゃん、かなり無茶しているわねぇ.......」

「自身の上司を殺した相手の婚約者ですから、そうなるのも無理もないのですが......」

「..........飛ばしすぎだな」


心配そうに、そう口々に言う四天王の皆さん。


「ルルー、あまり無茶はするな」

「分かっています。ですが.......」

「ですが?」

「私、こういう展開を夢見ていたんです!!」


そう言った後、私は巨大なレイスに向け、剣を構えるのでした。

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