一目惚れ
一目惚れなんて信じていなかった。
一目見て惚れるなんてあるわけないと。
でも、彼女を見た瞬間、僕の心臓は怖いくらいに大きく跳ねた。
惚れたとか、好きになったとかそんな感情ではないと思う。
目が離せない。全身が、五感全てが彼女を捉えようとしている。
だからと言って何をするわけでも何が起こるわけでもない。
真っ直ぐ前を見ながら僕の横を通りすぎる彼女にそっと息を止める。
ゆっくり目を閉じ彼女の姿を脳裏に焼き付ける。
そして僕も彼女とは違う方を向いて歩き出す。
一瞬の、その出来事が初めての感情を教えてくれた。
一瞬、すれ違っただけの名前も知らない彼女の姿を僕は一生忘れないだろう。
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