胸キュン、ショートショート
藤 ゆみ子
この腕の中で眠りたい
なぜか私は今、先輩の胸に顔をうずめている。
突然強く抱きしめられた私はその震える腕から逃げ出すことなんてできない。
先輩の顔は見えない。けれど、規則的に私の頬に降ってくる温かい雫が先輩が泣いているということを教えてくれる。
「先輩? どうしたんですか」
「行かないで」
「え?」
「僕のこと、見捨てないで」
なぜ私に先輩を見捨てることができるというのか。
私はいつだってこの腕の中で眠りたいと思っているのに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます