第5話

一斉に皇太子妃候補たちは皇太子殿下に近付いて行く。

「皇太子殿下私と始めに踊ってくださりませんか」

「何言ってるの最初に踊るのは私よ」

「いいえ、私が踊りますわ」

「私よ」

「いや、私」

といろんな令嬢が皇太子殿下の周りに群がっている。

それを私は使用人が控えるところでじっと見ていた、エリザベスはあの人盛りでどうする気なんだろうか。

「皇太子殿下私と踊ってくださらない」

とエリザベスが話しかける。

「···すまないが今日は誰とも踊るつもりはない」

「どうしてですか殿下」

「···私が一番最初に踊る相手は···のみ」

「殿下何て言われましたの」

「いや、何でもない」

そういいながら、皇太子殿下は誰とも踊ることなく、その場を後にした。

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