定義
東堂上間(とうどうじょうま)
高橋穂乃佳と付き合った。
映画に行ってみて、性格がいいのもわかったし、嫌いじゃなかったから、告白した、が、今後悔した。
八雲が竹間千晴と付き合ってるなんて言う、カスみたいな話が聞こえてきたからだ。俺の告白は嘘コクだって疑ったくせに、もっと怪しい竹間からの告白には答えるのかよ。
耐えられなくなった俺は、竹間の教室に向かった。
「おい、竹間!」
教室のドアから話しかけると、ヘラヘラとしながらこっちに向かってきた。
相変わらず気持ち悪いやつ、なんでこんなやつと付き合ったんだ?
「話があるからちょっと来い。」
「はぁ、わかったよ」
返事を聞いてから、体育館裏まで連れてきた。
「わざわざ、教室からこんなところまで歩かせて、君ってホント自分勝手だ。」
「いちいち喧嘩売ってくんな。」
「......どうせ、八雲のことなんだろ?それ以外、僕と君が話すことなんてないだろ。」
「八雲と付き合ってるのはホントか?」
「ああ」
最悪だ
「別れろ」
「なぜ?」
「....お前らは似合ってないだろ。」
「君たちの目から見たら不釣り合いに見えていても、僕たち二人はお互いに気楽なんだよ。」
「八雲までおかしなやつだと思われるぞ?」
「そんなのわかってて付き合ったに決まってるだろ。というか君にはもとより関係ないことだ。いくら君が断られたからって僕に劣等感を持つのはやめたほうがいいんじゃないかな?」
「おまえは!....人を好きになるようなやつじゃない。」
「君に何がわかる?」
「俺はアイツのことがすごく好きだった。」
「....本当に?それって好きなの?違うでしょ。君は好きなんじゃなくて自分の遊び相手を探していただけだ。」
「ふざけるな」
「だってそうでしょ。好きってさ、相手のことを第一に考えて、幸せにしたいって思うことなんじゃないの?でも君のしていることは、いつも自分しか見えていない。」
「.....」
「嘘コクって疑われたぐらいで何なんだ?」
「...!」
「さっきから僕のことをなんでも知ってるかのように言ってくるけど、僕からして君は、人の気持ちを踏みにじって嘘コクをしそうに見えるよ。それに君は何をしたいんだ?君にも彼女が出来たんだろう。なのに八雲に執着する。それって彼女にも八雲にも失礼なことだと思うけど。」
....何も言えなかった。高橋のことも彼女にしていいと思ったから付き合ったのに、これじゃあ、八雲の代わりみたいだ。
俺はどうしたらいいんだろうな。
「はぁ....」
俺はその場に立ち尽くした。
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