第72話 VS いばらアーチドラゴン ①
俺達は、目の前に現れたいばらアーチドラゴンに警戒していたため、バッグをその場に置き身構えた。ランプはズボンに取り付けた。
いばらアーチドラゴンは、いばらでできていたことから、火に弱いと俺達は判断して、エマが先頭に立った。
エマが先頭に立った瞬間、いばらアーチドラゴンはエマに向かってつるを伸ばしてきたのである。
もちろん、いばらアーチドラゴンのつるにはトゲがあったため、当たるだけでけがをする危険性があった。
エマは、伸びてきたいばらを持っていた剣で叩き斬った。しかし、いばらアーチドラゴンからでてきた多くのいばらがエマに向かっている。
エマはその伸びてきたいばらを連続して叩き斬った。多くの斬られたいばらがエマの周りに落ちた。
さらにエマは、いばらアーチドラゴンに突っ込んでいった。
「え・・・エマさん、いばらアーチドラゴンの性能をすべて理解はしていないんだ。無暗に突っ込んでいっちゃいけない・・・」
「大丈夫。早く斬ればいいだけ。それに私は火の魔法が使えるわ。どれだけ来ようと焼き切ってやる」
エマは、いばらアーチドラゴンに向かいながら、大声でカルロスに発言した。
「全く、せっかちすぎだろ!!」
「ああ、いばらアーチドラゴンが何を仕掛けてくるのかわからない!? 心配だ」
心配している俺とカルロスをよそに、エマは伸びてきたつるを斬り落としながら、いばらアーチドラゴンの近くまできた。
近くに来られたいばらアーチドラゴンはエマに向かって叫んだ。
「がばああああああ~~~~!!」
すると、壁や地面のいばらが突然動き出し、無数のいばらがエマさんに向かっていった。
エマの周りは伸びてくるいばらだらけになっていた。エマは、全て斬り落とすことは難しいと判断して、火の魔法を使った。
エマの周りは、火に包まれたのである。
伸びてきたいばらはエマが使った火の魔法によって焼け焦げて崩れ落ちた。
さらに、エマは剣に火をまとわせていばらアーチドラゴンに突っ込んでいった。俺とディーラーは、早く決着がつくのかと思っていた。
しかし、次の瞬間、驚愕の一撃をエマに向かって放ったのである。
それは、ブレス攻撃だ。いばらアーチドラゴンが体内のエネルギーを固めて放出したものである。そのため、周囲のものが吹き飛ぶほどの威力があった。
そのブレス攻撃をもろに食らってしまったエマは、俺達より後方に吹き飛ばされていた。
一瞬の出来事に俺とディーラーは驚いていた。エマは、吹き飛ばされた後、地面に落ちる。しかも地面はいばらだったので、落ちたエマは多くのトゲに突き刺さった。
「あああああああああ~~~~~!!」
エマは、絶叫をあげていた。
俺達はエマの元に駆け付けようとしたが、目の前にいばらアーチドラゴンがいた。
「くそ・・・早く駆けつけないと、エマさんが危ない!! だが、このいばらアーチドラゴンを抑えなくては俺達が危険にさらされる」
「なら、俺がいばらアーチドラゴンを抑え込む。お前は、エマさんの元に向かえ!!」
ディーラーに言われ、カルロスは少し考えそして発言した。
「わかった。いばらアーチドラゴンの相手はお前にまかせるぜ!! ディーラー!!」
「おう!! お前も、早くエマさんのところに駆け付けろ!!」
「わかっている」
二人は会話を終えると、それぞれの役割をこなそうとした。
ディーラーは、背後霊”墓荒らしのデューン”を出した。ディーラーは、本気でいばらアーチドラゴンに迎え撃つ気である。
一方、カルロスは近くに置いてあったバッグを持って、エマの所に急いで向かった。
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