薬をもらえなかった夢
2024.12.6
私は今、口唇ヘルペスができてしまっている。
ストレスの蓄積や体力が落ちている時に出やすい、ウイルス性の皮膚疾患だ。
私は夢を見ていた。
主人に、ヘルペスを診てもらいに皮膚科に行けと言われたのだ。
私が行った先は、大きなデパートの中にある皮膚科だった。ただ近いからという理由で選んだ皮膚科だったが、入るなり私は圧倒された。
院内に、ジャンクフードの店が並んでいるのだ。
ハンバーガー、フライドチキン、ポップコーン……どれも油分や塩分が多く、皮膚にはよろしくなさそうだ。
院内の奥に、受け付けカウンターがあった。丁度、患者の列が途切れていた。私は六番カウンターで受付用紙に名前を書く。
名前が書けない。インクが出てこない。名前の一文字目しか書けない。
その間、ぶっきらぼうな女性看護師が、カウンターに紙袋を置いた。中からはバターの香ばしく温かな香りが漂う。焼き菓子だろうか。私にくれるんだろうか。
何とか 名前を書き終えると、看護師は私の名前と顔を何度も見比べた。そして唐突に私を院外へ連れ出し、ミニバンに乗せた。状況がわからずポカンとしている私を乗せて、ミニバンはデパート内を走り出す。
テナントとテナントの間をすり抜ける看護師の運転技術は、確かなものだった。狭い隙間だろうがお構いなく、スイスイと進んでいく。
やがて着いたのは、肌ケア商品が多く並ぶコスメショップ。このショップは、蜂蜜を使用したクリームをメインに売り出しているらしい。
そこへ主人が合流。主人は、合流する前に皮膚科の口コミを確認していたらしい。どうも、私が行った皮膚科は、あまり症状が酷くない患者には、医療品よりクリームをおすすめするらしい。そして頻繁に患者を連れてくるのが、この店とのこと。
いや、薬くれよ。
そこで目が覚めた。
渡された紙袋の中身、何だったんだろう。
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