第2話 カブに手を出してしまいました…

 カブ価です。昨今、気になるこのワード。


 大損こきたくない小心者な私が、ノリで買っちゃいましたよカブ。なんかカブやったら大儲けが出来るとかと、天の声がのたまったもので。


「カブに全財産を突っ込むのです。」


 うっかり乗ってしまいそうになりましたが、かろうじて正気に戻りました。



 あつ森でおカネ儲けをしようと思えば、カブか素潜りの二択ですが、やっぱりカニを追いかけて必死こいて潜り続けるよりはカブのお値段に一喜一憂する方が楽っちゃ楽ですかね。


 いや、実際には島中の果物をもいで、化石を掘りつつ素潜りもして、片っ端から売るわけなんですが。


 果物も化石もカニも堅実に一定の儲けは出るわけなんで、不安要素を抱えたくないコツコツ型の堅実派としてはこれ一本に絞った方がいいというか、わざわざカブに手を出して毎日毎日下落に怯えて過ごすより心穏やかにいられるわけですが。


 やっぱね、カブに大金突っ込んで爆上がりに賭けた方が、財産倍増で手っ取り早いんですよね。どう計算してみたところで。


 さらに公式でズルにも目を瞑ってくれてるらしきトコロがあって、時間を進めて売る分に関してはノーペナルティなんですよね。つまり、意図的に日曜日にしてカブを買い、順次、日時を進めて高値で売り払って、どんどん日を進めて売り抜けていけば、短時間に大金を稼げる、というわけですよ。


 そうして資金を稼いだ後で、日付を「世界標準に合わせる」ボタンでポチッと現在時刻に合わせて元の時間に戻す、という感じの裏技的なやり方は割とポピュラーみたいです。……私は面倒臭いからやらないけど。


 最初のゲームスタート時から島クリエイターを見据えてんので、島選びの時も川の流れと案内所と飛行場の場所で選びましたし、キャンプ地設営も後々を見越して端っこに固めてしまい、移動の手間を省きましたし。


 川も家も博物館も、島クリエイターが解放されたら自由に動かせるようになると最初から教えてもらってたので。


「重要なのは移動出来ない案内所と飛行場の場所で、どんな島にするかは最初からある程度考えておいた方がいいよー。」


 天の声のアドバイスに則り、地図の三分の一が山地になっている島に決めました。




 ……いや、山地に登れるのゲーム中盤からで、地味に序盤で苦労しましたが。


 なにはともあれ、今日は日曜日。カブを売りにくるウリちゃんは午前中しか来ないので、ちょっとこれから買いに行ってきます。


 今日は思いきって全財産の半分くらい突っ込んでみるか……。


 小心者だからその場になってチキるかもですが、行ってきまーす。


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