第5話 契約の儀?
いきなり服を脱いで裸になろうとする少女を見て俺は卒倒した。
俺はシャツを脱ごうとする彼女の手をつかんで止めた。
「なっ!?何でしょうか!!??」
「何でしょうかじゃないだろうが!!!なんでいきなり裸になるんだよ!!!!!」
恥ずかしくて見てられぬ!
「いっ、今から・・・・・けっ・・・・、契約の儀を・・・執り行おうと・・・・思いまして・・・・・・」
「さっ…さっきも言ったと思いますが・・・・私がこの召喚に成功したの・・・・今回が初めてって・・・言いましたよね・・・・・」
「ああっ、それはさっき聞いたよ」
俺は後ろを向きながら話す。
「けっ、契約すると私の魔力をあなたと連動させてそれぞれの能力を底上げできるんです」
「特に魔法力。私の魔法力はあなたの数倍の実力がある。まだあなたはそれほどの魔力は持っていない。これから地方を攻略する際にもお互いのパワーアップは必要でして・・・その・・・」
「ふーん、で?」
「そっ、そのためには・・・・、一夜を・・・・ともに・・・・」
「バカもん!!」
俺は反射的に怒鳴っていた。
「嫁入り前の女が男に肌を許すな!!」
「へっ!?」
彼女は目を点にした後、顔を赤らめながら言う。
「そっ、そんなに怒鳴らなくてもいいじゃないですか!!私だって我慢しているのに!!」
「男女の交わりをしてパワーアップって、なんだよ、その淫祀邪教みたいな仕様は!?真言立川流かお前?どの世界にも性魔術って蔓延してんだな、たまったもんじゃないよ!!」
「初対面同然の相手に肌を許すなっつの」
俺がそう言うと、ベルリオーネはもじもじしながらこっちを見ている。
「あ・・・あの・・・・」
「なっなんだよ・・・!?」
「それじゃ・・・・」
「それじゃ?」
「女性には肌を許してもいいのですか?」
「・・・・・・・・」
「私の知り合い・・・、というかライバルなんですけど・・・・召喚の儀に何人も成功している人がいて・・・」
「・・・てことは何人もと関係を持っている君の同僚がいるってこと?」
ベルリオーネは黙ってこくりと首を縦に一回振った。
「そして、複数の転生者と契約している中には同い年か少し年上の女の子、丁度私くらいの子ばっかり召喚に成功した人がいて・・・・。その子たちと契約の儀を結んでいるんです」
「それについてヒョウエの見解を教えていただきたく・・・」
「ノーコメント!」
「あっそっそれじゃ!!私あなたとやっぱり契約しないと!!」
「はよおやすみやす!!!!!!!!!!!」
バタン!!
俺は彼女の体にローブを適当にかぶせて、お引き取り願った。
彼女は最後まで顔を赤らめながらも不満顔のままだった。
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