第9話

過去編 春視点


あのあと、


私は結局別な日に階段から落とされた。けど優はスライディングをしながら私を助けてくれた。


「・・・いたっ」


私を受け止めた衝撃と、腰を床にぶつけた感覚が直に焦げ跡に痛みを与えた筈だ。


「・・・ごめん、優。私は」


「いいよ。それより気をつけなよ。虐めは平気で普通のタグが外れるから」


「・・・っ」


それは今起きたこと・・・


きっと優はこのようなことに何度も直面したいんだ。


「・・・ごめんね。優」


「いいって、まぁ次回からは更に気をつけてね」


そう言って優は私が虐めたことを気にしてないかのように言ってくれた。

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