夜の終わりまで何マイル? ~ラウンド・ヘッズとキャヴァリアーズ、その戦い~
四谷軒
01 ラウンド・ヘッズ
オリヴァーは「その戦い」に参加して、敗北を経験した。
オリヴァーは
「そして重税。これでは
そう言って勇んで参じた「その戦い」だったが、結果はオリヴァーの属するラウンド・ヘッズの敗退である。
もう少し詳しく言うと、
「一体、この夜の終わりまで何マイルなんだろう」
戦場を駆けるオリヴァーは、そうひとりごちた。
そう、正午に始まった戦闘は、夜にまでつづいていた。
洗練され、鍛え抜かれたキャヴァリアーズの相次ぐ攻撃に抗するため、オリヴァーは何度も出撃した。
しかしラウンド・ヘッズは、訓練もまともにしていない、寄せ集めの新兵しかおらず、オリヴァーについてくる者はいなくなってしまう。
それでもオリヴァーは単騎、キャヴァリアーズに挑んだ。
朝に……そう、夜の終わりに至るまで。
*
朝が来て、ラウンド・ヘッズは、これ以上の戦闘は不可能と判じ、撤退を決めた。
憤懣やるかたないオリヴァーは、ただただ地面を拳で叩き、涙を流すほかなかった。
「僕に、僕にキャヴァリアーズに匹敵するような兵があれば。訓練した、鍛え上げられた兵があれば!」
オリヴァーは決意した。
必ずや
それさえあれば、たとえ「
「見ていろ」
オリヴァーは遠く
そして思う。
この
「いつかこの僕が貴様らを打ち破り、ロード・プロテクターとなる。そして
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