第51話(華視点)

「翠は!あの子はどれくらい生きれるの?」

「あの子は〜くらいですわ」

「そっか……看取るのは私だと思っていたのにな……」


 まだ翠のご両親にも、お姉さんにも会えていない。翠は家族の話をする時、いつも幸せそうな顔をしていた。きっといい人達なんだろうなっていうのはすごく伝わってきた。


「まだ猶予はありますよ?翠さんに連絡したらいかがですかね?」

「あ、あぁうんそうする」


 翠はまだ起きているかな。期待と不安を抱えながら私は翠に電話をかけた。

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