第33話
なんとなくわかっていた。
日が経つごとに、本当は感じていた。目に見えなくても終わりへ確実に向かっているって。
ただ、一時くらい忘れられてもいいじゃないかって願っただけなのに。
退院の日を迎えた。ただ、実感が湧いてこなくて、両親が迎えにくるまでボーっとしていた。その様子が看護師さんには不思議に見えたみたい。
「楽しんでくださいね!」と仲良くなった看護師さんに言われても曖昧な返事しかできなかった。
「嬉しい?嬉しく、ない……?」
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