人身事故扱い

『今日午前3時、遺体で発見された女性の姿がありました』

 俺は、そのニュースを見て顔がニヤけた。

 だって、そのニュースは、『女性は事故死』と言ってる。が、その事故を起こしたのは俺であり、これは事故なんかではないからだ。

 俺は、にやけた顔のまま、ニュースを見ながらビールをグビッと飲んだのだった。

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 事件当日午前12時のこと・・・

 俺は、まず音が出ないように木を切り倒しておいた。

 そして、瓦礫を出すように車を被害者の家の壁にぶつける!

 ・・・は、この瓦礫が頭にぶつかって死んだように見えるだろう。

だが、それはダミー。

ちなみに、車を衝突させたのもダミー。

俺がやったとバレないためだ。

そして、変なことに気づいた被害者に向かって木を倒す。

この木は、被害者の足に落ちて、被害者は動けなくなる。

そして、発見まで結構な時間があれば、あいつ一人で木の下から逃げ出すことは不可能。それに、あいつは家族などいやしないから、誰も発見してくれない。

あいつの足に落ちた木は、あいつの足を圧迫して、体中の毒素が溜まっていく。

それで死ぬ。

くっくっく。我ながらいいことを思いついたもんだ。

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すると。

『ピンポイント』

家のチャイムがなった。

何だろうか。

「すみません、こんな朝早くに。いまニュースでやっている女性の事故死についてお話を伺いたいのですが・・・」

俺は血の気が引くのを感じた。

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「で、なんで俺が犯人だと?」

「お前の指紋が残ってんだよ」

「最後まで何開き直ってんだ、早く手を後ろに回してくれ。ほら手錠持ってきて」

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