「人」という字
会社の上司をやってきて早5年。
俺の仕事は、新社員に仕事を教えることだ。
新入社員は、俺と違い若々しい。
まあどうでもいいけど。
いや、悔しいとかそういうのじゃないからね?
まあそれはともかく。
今日は、部下へのお説教だ。
「このグラフを見てくれ。山田くんと田中くん」
「はい」
「このグラフが何だって言うんです?」
「山田くんと田中くんは同じ部署だよね?山田くんしか仕事をやっていない!これは一体どういうことなんだ!!!説明してくれ!」
「えーと・・・」
「たしかに、田中はやっていませんでしたね、仕事」
「なっ・・・なんでそれを言うんだよ!」
「だって、やっていないのは事実ですし」
「二人の言い分はわかった。二人共、『人』という字を知っているか?この字はな、支え合ってできている字なんだ。二人共、協力して仕事をしなさい」
「おかしいです!」
「なんだね、山田くん」
「『人』というじは、一つの棒がもう一つの棒に寄りかかっているように見えます!これではぜんぜんきょうりょくしてないではありませんか!」
「ほんとですね山田」
「てことで、どうすればいいんですか上司」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます