第12話 暗黒の結晶

美鈴彩はハリーとの戦いから数日が経ち、神社の平穏を取り戻していた。しかし、その平和は長くは続かなかった。ある晩、神社の境内で異変が起こり始め、地面から奇妙な黒い結晶が突如として生え始めた。これらの結晶は触れるもの全てを腐食させる恐ろしい力を持っていた。


「これは何だろう…?」彩が不安げにその結晶を調べていると、突然、結晶が割れ、中から暗黒の力を纏った新たな怪物が現れた。その怪物は自らを「ダーククリスタル」と名乗り、ドエトロ軍団によって送り込まれたことを明かした。


「美鈴彩、お前の終焉をもたらすために、我が主ドエトロが私を創り出した。」ダーククリスタルは不気味に笑いながら、周囲に更なる暗黒の結晶を生み出し始めた。


彩はすぐにOSS10へと変身し、ダーククリスタルに立ち向かった。戦いの中で彼女は、ダーククリスタルが放つ結晶の波をかいくぐり、近づくたびに結晶の腐食力を感じながらも、持ち前の勇気で反撃を試みた。


彩は剣を振り、ダーククリスタルの攻撃を一つずつかわしながら、海からの力を引き出し、その力を剣に集中させた。そして、巨大な水の渦を生成し、ダーククリスタルとその生み出した結晶に向けて放った。


「この暗黒を浄化してみせる!」彩が力強く叫びながら、水の渦が結晶を洗い流し、ダーククリスタルを中心にして爆発的な光を放った。その光は暗黒の力を一掃し、ダーククリスタルを完全に消滅させた。


戦いが終わり、周囲の暗黒の結晶も消失し、再び神社はその聖なる光を取り戻した。彩は剣を納め、深く息をついた。「また一つ、重い試練を乗り越えた…」


留五郎が彩の元に駆け寄り、彼女の肩を抱き、「よくやった、彩。君の勇気と力が再びこの地を救った。だが、ドエトロがこのような力を持つ存在を次々と送り込むとは、彼の野望は想像以上に大きいかもしれない。常に警戒が必要だ。」と言葉をかけた。


彩はうなずき、神社の平和を守るために、これからもどんな闇が来ようと戦い続けることを誓った。そして、その夜、彩は星空の下で神社の未来を思い、新たな決意を固めた。戦いはまだ終わらない。彼女は、何が起ころうともこの地を守り抜く覚悟を新たにしていた。

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