第9話 倉敷の敗戦

昨日、2024年6月25日・火曜日。

阪神対中日戦。

阪神球団には珍しい、地方球場開催。


この試合、1対0で敗戦。

相手のいわゆる「勝利打点」となる安打を放ったのは、元阪神選手。

何とも言えない、このところを象徴するような敗け方に見える。

実際、スコアだけ見ればそうと言いたくもなるわな。


ただ、打線は上向きつつあるとの由。

他球団ならもっと勝てるわとか何とか、

そんなことを投手陣に言われなくて済むようにせねばならんわな。

広い甲子園を活かした守りのチームをとは言っても、

点を取れねば、勝てない。

ファンも選手も、これではストレスがたまるばかりである。


ただ、大崩れしないというメリットがあるのは確か。

その思想の元は、あの老人監督、そう、岸一郎氏の建白書である。

その思想を活かせているのであるから、あとはそれにいかに色を付けるか。

その色を付けるのは、打線である。


岸一郎は、決してダイナマイト打線を全否定していなかったはずである。

彼は何も、不調でない藤村冨美男を引っ込めるなどとは言っていない。

あくまでも、不調なら引っ込める可能性もあると述べただけである。

無論そんな弁でさえ、反感を持たれるのは当たり前だ。

その負の側面もまた、この試合の糧として検証すべきかもな。


岸一郎の思想を如何に換骨奪還して示すかが、

今年の阪神タイガースに問われている最重要課題。

その梃子こそが、今の打者たちである。


岸一郎は、間違いなく倉敷マスカット球場に降臨していたのではないか。

その課題を明白にさせるべく。

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