第7話007「探索者養成講座」
「きれいな人だったな〜。たしか折笠洋子さんって言ったっけ⋯⋯」
俺は階段登り2階に辿り着くと、講座会場へ続く長い廊下を駆け足で進みながらさっき話をした美人受付嬢折笠さんのことを思い出していた。
「それにしても、只者じゃなかったよな〜」
ギルドの、しかも
「いや、きっとあまりに美人だから緊張したせいだな。それにしても、あんなきれいな人が養成ギルドの受付嬢だなんて⋯⋯。たしか養成ギルドはあくまで
そう、異世界にもここの
「すごいな、
さっきのことを考えて感心していると、ちょうど講座会場に着いた。
「ここからが⋯⋯俺の
俺はいきおいよく、扉を開けた。
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「これより、
講師担当の男性スタッフの言葉で
講座は、前半は20年前に出現したダンジョンの話から、人体に新しい能力が目覚めた話、日本がエネルギー大国になった話などネットを開けば出てくる内容程度の話だった。
後半は
「まずは
なるほど。ま、そりゃそうだろうな。
「例え、窃盗や詐欺といった人に危害を加えない犯罪であっても、それらはすべて実刑となるし罰も一般人に比べて厳しい罰となる。ちなみに執行猶予なんてものは無いぞ? あと当然だが、強姦や殺人などの犯罪はほとんど死刑になるからな?」
会場がざわっとする。
その内容は「そりゃそうだよね」という納得組と「そんなの公平じゃない!」という反発組だ。
いや、これ聞いて反発する奴ってやばくね?
今、反発した奴らにはできるだけ近づかないでおこう。
「まーそれくらい
と、この話を締め括ったあと、講師が何やらニヤけ顔になった。
「さて、ここからは、晴れてレベル2に上がって
講師の言葉を聞いて受講者のほとんどがニヤけ顔となる。もちろん俺もそうだ。なんせ、
「それにしてもこの講師、話の持っていき方うまいよな〜」と思いながら、俺は講師の話を聞き漏らすまいとしっかりと耳を傾ける。
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「
ジャラ⋯⋯。
講師が各階級の登録証であろうものを机に出した。
「これがF級の登録証だ。材質は『鉄』。ダンジョンに入る時は必ずこの登録証を持って入るように。無いとダンジョンには入れないからな? あと、無くすと再発行に3万円ほどかかるからちゃんと保管しておけ」
高っ?! 絶対に無くさないようにしないとだな。
「ちなみに、F級は『鉄』、E級は『銅』⋯⋯と階級が上がることに登録証の『材質』も変わっていく。まーこの辺はテレビやネットとかで知っていると思うから話省くぞ〜」
そう。
補足しておくと、カードの材質は『F級=鉄(鉄色)』『E級=銅(銅色)』『D級=銀(銀色)』『C級=ゴールド(金色)』『B級=ダイヤモンド(透明色)』『A級=ヒヒイロカネ(濃赤色)』『S級=オリハルコン(黒色)』『
登録証はB級までは地球に現存する鉱物で作られており、A級以上からはダンジョンでしか取れない鉱物で作られているらしい。
「へ〜、ダンジョンにはヒヒイロカネもオリハルコンもあるのか」
俺のいた
「『A級以上は別格』⋯⋯っていう扱いなわけね」
いいね。それでこそ、やる気が出るってもんだ!
ちなみに、
そして現在、この世界で『
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