第5話005「ダンジョンへ行こう」
「よし、やっぱりだ! この時間ならまだ『
異世界転移前の俺も世間一般同様『ダンジョン
「よし、これから早速養成講座を受けに行こう! 俺はダンジョンに潜って
しかし、
「待てよ? レベルが『1』になったとしても異世界で習得した『格闘術』ならリセットされないんじゃないか?」
そう。たしかにレベル1になってしまうかもしれないが体に染み込んだ格闘術はきっとこの世界でも通用すると俺は思いついたのだ。
「異世界では人類最高到達点となるレベル120まで昇りつめた俺がずっと使い込んだ格闘術だ。もしも格闘術がリセットされないのであれば
ということで、俺は
この
ここ『池袋ダンジョン』は弱い魔物しか出てこないし階層も浅く、しかもダンジョンボスもいないので、今では誰が言ったか『
「まー俺はすぐにでもダンジョンに潜るがな!」
なんせ、今の『俺』は異世界で活躍した『
ちなみに、見事『レベル2』になると国内の
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現在、俺はバスに乗って池袋にある『
そんなバスの車内で、俺は5年ぶりの日本の景色を車窓から眺めながらいろいろと想いを馳せていた。
「異世界に転移してから5年⋯⋯。そして、異世界から戻ってきた場所は転移前の、5年前の日本か」
俺に、ここが5年前の日本であるかどうかなんてわからない。でも、学生服を着てあの事故現場で目覚めたのなら、やはりここは転移前の⋯⋯5年前の日本で間違いないのだろう。
「それにしても、母さんは何となく大丈夫そうだったけど⋯⋯
俺はそんなことを考えるとまた家に帰るのが怖くなった。
「や、やめだ、やめ! と、とにかく、今は家族のことを考えるのはやめよう!」
そうして、俺はすぐに別のことを考えようと思った。すると、
「そういえば、中学まではいじめられたことなんてなかったんだけどなぁ〜⋯⋯」
俺は5年前の引きこもり以前のことを思い出す。
俺は中学までは特にいじめられたことはなかった。それに、元々の性格は自殺を考えるような人間ではない。それどころかよく友人に頼られたりすることが多かった。
中学の友人曰く「タケル氏はいつも冷静でしっかりしているからつい頼っちゃうでござるよ〜」とのこと。
「ていうか、どっちかって言うと俺の方が
俺は
「やば⋯⋯車内でひとり言とかただのやばい奴じゃねーか! 変な目で見られてない⋯⋯よな?」
多感な高校生である。
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明日からは通常投稿(お昼12時)となります。
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