第25話 再集結のあほ

当日誰も来なかった。


破廉恥が自分の都合で決めた日時なので、破廉恥以外が来ないのは仕方がないことだが、なぜか破廉恥も来なかった。


破廉恥は重大なミスを犯していた。


手紙には集合場所が書かれていなかった。




コンドーム「もしもし富士まんか?」


富士まん「おう。どうした?」


コンドーム「聞いたか?たけしの49日」


富士まん「いや聞いてない。俺はワン シクスティフォースマラソンで忙しくて行けなかったんだ。」


コンドーム「なんなんだそのマラソンは!何キロ走るやつだよ?」


富士まん「650mぐらいだな。」


コンドーム「なんなんだそれ。短距離じゃねえか!」


富士まん「まあ何とかゴールしたよ。」


コンドーム「当たり前だろ。」


富士まん「で、たけしの49日がなんだよ?」


コンドーム「誰もいかなかったらしいよ。」


富士まん「なんでだよ!破廉恥は行くだろ!」


コンドーム「破廉恥に聞いたら、場所が書いてなかったから行かなかったってさ。」


富士まん「書いてなかったってなんだそれ。でも確かに書いてなかったな。」


コンドーム「あいつさ。バカすぎだろ!」


富士まん「お前も用事があったのか?」


コンドーム「えっ!?俺も...場所が書いてなかったから行かなかった。」




そんなこんなで6人が四十九日で合うことはなかった。


しかしその後、とある6差路の交差点でそれぞれの道を歩いていた6人が、たまたま6人同時に衝突し、奇跡の再会を果たした。


それが奇しくも、たけしの命日であった。



そして6人はその場所を「たけし記念日、奇跡の再会クロスロード」と名付けた。


とてつもなくセンスのないネーミングだが、7人にとってとても大切な場所となった。



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