第27話 コウはチーム戦をする!
「おいおい、雑に扱うなよ、ジョージ。もう目が覚めたから」
「コウ、早く食事をしろ、出かけるんだぞ」
「はいはい。ビクトリアさんも朝から元気ですね。みんな朝から元気やなぁ」
「コウの場合は歓楽街で夜遊びしたから眠いのですよ~!」
「あれ! 僕が夜に歓楽街に行ったことがバレてるの?」
「バレてます~! 私、コウが部屋から出て行くのを見ました~!」
「外出したからといって、なんで歓楽街に行ったと決めつけるんや?」
「コウの行動パターンなら読めます~!」
「おお! それだけ親しくなったということやな! クロエちゃん」
「親しくなったつもりは無いです~!」
「うーん、随分と嫌われたもんやな」
「あんたなんか嫌いです~!」
「クロエ、コウ、そこら辺でやめておけ。今回は多勢が相手だ、戦い方を決める。接近戦に強いコウとジョージは前衛、私とクロエは後方から支援する、皆、それでいいか? 他に意見のある者は?」
「ビクトリア様の指示に従います」
「俺も、それで構わない」
「コウは?」
「ご馳走様でした。それでええよ。言うたやろ? 僕はビクトリアさんの指示に従う」
「では、みんな行こう」
「もう行くんかいな」
「お前がいつまでも寝ているから悪いんだ」
「なんで徒歩やねん? 馬車で良かったやんか」
「徒歩の方が、襲って来やすいだろう?」
「ビクトリアさん、徒歩でも馬車でも一緒やで。まあ、もう現れたけど」
「何? よく気付いたな」
「風が教えてくれた。風って結構便利やな。気配を察知できる範囲が広がった」
「来たの?」
「クロエ、ジョージ、コウ、作戦通りで行くぞ」
いきなり矢の雨が降ってきた。それぞれ、無言で風や炎や水でガードする。ビクトリアは土の壁を作って防御していた。
「なんや、ビクトリアさん、そんなことが出来たんや。なんで試合の時に、その技を使わんかったんや?」
「闘技場の床は石で、土が無かっただろう?」
「あ、そういうことか。ほな、やっぱりビクトリアさんは強いんやな」
「コウ、矢が止まった。接近戦だ。来るぞ」
「はいはい」
斜面を50人程の山賊が駆け下りてくる。
「ぬおー!」
ジョージが突進して1人目を両断した時、コウは2人目を“かまいたち”で捕らえていた。山賊達が、躊躇して足を止めた。そこをクロエの水の刃とビクトリアの銃の弾丸が捕らえた。ビクトリアの銃は単発式で、1発毎に弾を込めなければならないが、ビクトリアは弾を込めるのが異常なほど速かった。
「みんな、3分で終わらせてくれ!」
「おう!」
「わかりました」
「なんで3分やねん?」
50人の山賊は、およそ半数を失った頃に逃げ出した。コウ達は追撃した。ちょうど3分で、山賊は全滅した。1人も残さず完全に全滅させた。
「ビクトリアさん、なんで3分なんや?」
「私の銃の、どこに当たっても致命傷になるスキルには時間制限があってな、3分でただの銃に戻ってしまうんだ」
「そうやったんや、意外に不便なんやな」
「まあな。皆、よく戦った。帰ろう」
「ビクトリアさん! 賞金や! 賞金! 賞金をもらって帰らなアカンで」
「コウはそればっかりだな」
「ほな、ジョージは何のために戦ってるんや?」
「俺は、王子の名誉ある特殊部隊の隊員に選ばれたことを誇りに思っているんだ」
「そうか、僕は、ハーレムを作るために頑張ってるんや。そのために稼いでるんやからな。まあ、今のところ結構稼げてるけど」
「最低です~! 一途に1人の女性を想うことが出来ないのですか~?」
「クロエちゃん、放っておいてくれ。僕は最愛の女性と会えなくなったから人数で埋め合わせしてるねん。それに、嫁さん達のことは平等に愛してるで」
「まあ、良かった。これなら、チーム戦でも問題なさそうだ」
「ビクトリアさんは、言うことがいつも真面目やな」
「今日の戦闘は、チーム戦の練習だったんだ。それを忘れたのか? コウ」
「ああ、そう言われたらそうやったなぁ」
「まあいい、良かった。エドワード様に良い報告が出来る」
4人は、王宮に戻った。
「エドワード様、ただいま戻りました」
「ああ、お帰り、ビクトリア。それにみんなも」
「エドワード様、戻りましたです~!」
「ああ、クロエ、相変わらずカワイイね、任務は辛くなかったかい?」
「はい。大丈夫です~!」
「エドワード様、いよいよ初任務ですね」
「ジョージ、山賊退治で疲れただろうから、出発は1週間後にしようと思うんだ」
「我々なら今スグでも大丈夫ですぞ」
「いや、ゆっくりした方がいい。というか……もう少しコミュケーションもとった方がいいよ」
「コミュニケーション?」
「ああ、みんなにはもう少し仲良くなってほしいし、もう少し仲良くなれると思うんだ。1週間、なるべく4人で過ごして欲しい。今、ちょっとギスギスしてるよ」
「それは、この男のせいですー!」
「クロエ、コウのせいだとは言ってないよ」
「まあ、ええやんか。王子様が1週間休めと言ってくれてるんや、休めばええねん」
「で、お前はどこに行こうとしているんだ?」
「え? 歓楽街やけど」
「それでは、1週間休む意味が無いではないか!」
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