学園アビリティ

雨水窓傘

No.1






「ここが学園アビリティね。」






"姫"

高校1年生15歳女の子だよ。

理由あって、転入学。

(こんどこそ)

夢を叶えるんだ。






ガラッ






「おはようございま…」


あれ?


誰もいない…






「ここだ此処。」


「ほぇ?」





姫が開けたドアに、謎の少年が挟まれている。






「き、きゃあ!?」


「いてぇ、叫びたいのは俺だ。」






服の砂埃を手で払い、姿勢を整え姫に視線を送る。

赤い髪に、金色の鋭い瞳が真っ直ぐ捉える…





"ドカーン"





「な、なに今の爆破音!?」


「今バトル最中、姫も おいで。」






姫の手を引いて外廊下を走り抜けた。






「いいか、この学園の説明な、ここは、将来自然界の主に成就したい輩が集まる、云わば溜まり場だ、OK?」






「ーーーーー何故、自然界の主に成りたいの?」


「平和。」






いやいやいや、平和の為ってキミそう云うけど、これはヤバすぎだよぉ。

(瓦礫と化した学園内部)

それに………

私は今度こそ"学園アビリティ"で夢を叶えるんだからーーーーー!






「て、もう泣いてるし。」


「ほぇ?ぐすぐす、帰りたいょ………。」


「姫………。」






"ドカーン"






「はぁーっはっはっはっ、やぁ諸君 !」


なんか敵来たよーーーーー !?






「シャイ、水遊びも程々にしろ。」


「はぁーっはっはっはっ、うるさい ! 貴様こそ、火遊びは大概にしたまえ!この、デンジャラスボーイが…!」


"ポワァン"


「ポワァン?」


「む、誰だ…そこのポワァンレディは!?」


「ポワァンレディじゃなくて、私は姫よーーーーー !」


「!?」


「何っ………!?」






これが私、姫の秘密。

"覚醒"






"ポワァン"






「…っうわああ !僕の水のアビリティを還元するとわ…! 今のはプリンセスの神力だな!さては噂の覚醒プリンセス、伝説は本当だったんだね… ! くっ…!ボクは負けた…だがしかし、次回は勝ちに来るぞ…!」


「そこ、水溜まりな。」


「え?うわああ!」


打ち所がヤバかったのか、星を天頭に散らし流れ星と化した、か…

ふぅ…






終わった。

何もかも。

転校初日にして。

正体見せちゃった。

もう夢なんて終りよ。

皆ドン引きしてるし。


ぐすん(涙)






「ほら、泣くなよお姫様。」


謎の少年は姫をしかりと抱え、立ち直らせてくれた。


「ーーーキミは、引かないの?」


「ーー惹いた。」←字がちげぇ…!!





ずっと、姫を探してたんだ。





「俺の名前は、キメラ。」


「私は……っ、姫………!」





今、確かに地球の中枢に姫と自然界の主達が物語を謳歌する時。

主達が守るは覚醒プリンセス。

学園アビリティが、はじまりました…ってネ☆


☆おわり☆

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