2XXY年5月10日
船が完成した。
大きさとしては船は40トンクラスの船だ。
正面に主砲1門、両側面と後方に小型砲1門ずつを備えた船だ。
操縦はモーターの速度を切り替えるレバー、舵取り用の操舵輪、砲を打つためのスイッチを数個配している。
主砲は実はイタカの素材で作った杖である。なので弾薬は俺のMPだ。副砲もこの島で取れる素材で作った孤島の杖である。
操縦席から全部操作できるようになっているが逆に言えば操縦席を離れると何もできなくなると言う問題を抱えている。船に乗り込まれると動きを止めて応戦しなければ戦えない。
とはいえ航行は可能。いつでも海に出られる。
もう1つ重要なことがある。
ハスターと戦った。
蜂蜜酒を使用し、ビヤーキーの前で呪文を唱えると宇宙まで飛び出し、別の惑星へ連れていかれた。
そして湖の畔のような場所で対峙した。
黄色いコートを羊飼いのような立ち姿には似つかわしくないほどの威圧感を携えた
名付けられざりしもの、星間宇宙の帝王、邪悪の皇太子、
『黄衣の王、ハスター』
がそこに居た。
暴風なんてレベルではない台風3つを固めたような風の化身は指1つで辺りを吹き飛ばす威力を持っていた。
風圧無効にして、やっと行動が出きる。
イタカの防具様々だった。
飛び道具は弓のスキルがあってやっと前に飛ぶレベル。当たればかなりの運が良い。
風、水、雷、闇系統が無効。
火、地、光系統が効果あり。
攻略の要は毒とトラップとスキルの応酬である。毒はこのゲームにおいてかなり有効なものであると言えるだろう。
トラップの設置と錬金術による毒の精製、精製した毒の投擲、炎属性による引火、風は炎を助長し、ハスターを蝕んだ。
それでも倒れないハスターは風の弾丸、触手の応酬、雷撃、ビヤーキーの群れの召還等で応戦してくる。
毒が微小とは言え効果があったのは僥倖だった。可燃性の毒のお陰でずっと燃え続けさせることでダメージを与え続け、最後には炎の槍の一撃で倒すに至った。
ハスターを倒し切るのに食料を全て使いきったがレベルは100のカンストを迎えた。
3時間の激闘の末、ハスターを下すために槍が2本、剣が3本、鎚が1本、杖が5本使い物にならなくなった。
がその恩恵は凄まじく、大量の素材は船の防御や俺の武具の新調に使えるだろう。
最も大きな報酬は『黄衣の王』技能だろう。
この技能はハスターの持つ力の一端が使えるようになる技能のようだ。
風を自在に操る(風魔法系統と風属性の大幅威力アップ。風魔法系統と風属性の技能レベルに関係なく全てのスキルの使用が可能)
風属性攻撃を無効化する。
風に関する魔法の消費MPを減少させる
空気を手のように扱える
風属性モンスターとの契約が有利になる
触手による相手の拘束が行える
風圧で相手のステータスの1つをランダムで1つ下げる。
風魔法と風属性攻撃が最強になった。
航海に役立ちそうだ。
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