第2話

「神の拳は最初は赤ん坊ほどの

力しか持ち合わせておらん」

「それじゃあ」

カイジが異論を唱えようとした。

「しかしオマエの魂が巨大になっていけば

それにつれてパワーも増大していく」

「いかほど」

「ゼロから無限大までじゃ」

「フーン」

「まっ、とにかく使ってみろって」

イザナギはそう言い残すと、その場を後にした。


「カイジ、サル踊りいつものようにやってみろよ」

いじめっ子のサトルがカイジを挑発した。

「イヤだ」

「ほう、今日はえらく強気じゃねえか」

サトルがカイジの胸倉をつかんだ。

「エイっ」

カイジの右フックがサトルの右顎を捉えた。

「なんだそれは。ちいっともききゃしないぜ」

サトルの右アッパーがカイジの右顎に炸裂した。

「顔洗って出直してこい」

サトルが去って行った。


「イザナギ、全然効かなかったよ」

カイジが不満を申し立てた。

「そりゃ、そうじゃ。オマエには今、魂と呼べるほどのものは

内在せんのだから」

「じゃあ、どうしたらいいの」

「魂を鍛えるんじゃ」

「どうやって」

「ストリートファイトをやるのじゃ」



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