第17話

俺は無事にあの危機を乗り越えることが出来ていた、あの時にとっさにバックの中に入っていた縄で紫ちゃんを縛りあげて動きを止めることができたので一難は去ったけどその後に正気に戻った紫ちゃんに何度も土下座をされて謝ってきた。






別に好きであのような事になったわけではないのだから気にしていませんからと伝えても向こうは真っ赤にしながら謝ってきていた。まあ、それはともかくその時に食べた何かしらが紫ちゃんの火傷を一気に改善したのは間違いないので再び、食べたいと言っていたけど・・・真っ赤にして黙り込んだ。






まあ、無理もないかもしれないけどあそこまで一気に改善されたら他多少のリスクがあってもしたいよねと感じていた。でもそれをする時は俺は近くにいない方が良いなと考えた。






それにどうもあの顔は・・・・いや、顔で判別するのは良くないことは知っている上に彼女はそれで酷い目に遭って来たのだから余計にそうしてはいけないことは理解しているけど、あの顔は好きになれないな。決して彼女にはこの事を隠しておかないとなと決意した。






なんせあのタイプの美人には死ぬほど嫌なトラウマがあるから思い出したくない事まで思い出してしまうから実のところで言えば家に招き入れた事に早とちりしてしまったかと考えるほどに困ってきていた。悪いことは理解しているけど・・・本能的になんとも言えない気持ちになって過ごし始めていた。






そんな事もありながらも翌日は昨夜のことを考えて慎重に選んで食べていた。でも考えるに怪しいのはあの薬草な気がするだよな、紫ちゃんが顔の火傷など改善されるかもしれないからと言って多く食べていたからそれが原因かもしれないな。






ともかくあの薬草はもちろん他の食材も警戒はしておかないと想像以上の出来事が起きてしまうかもしれないからな。それで家に戻り明日の仕事に備えて異世界で休み、翌日に余裕を持って出社をしていた。






そして出社すると相変わらずに頭が可笑しい同僚が可笑しい事をしていたので無視しようとしたけどいつも通りに絡んできそうだったので走って向かおうとしたら急に俺と紫ちゃんの前に現れてから言葉を出し始めた。






「竜輝たちは逃げ出した。しかし、回り込まれてしまった!!」






本当に逃げていると理解しているなら逃してくれと思いながら今日も相手にするのだった。紫ちゃんも苦笑いしているから頼むからそんなに接して来ないでくれと思っている時にある事を思い出したのである。






それは紫ちゃんが何で異世界に向かった事を知っているのかと気になる事だったので昼休憩の時に話に付き合うから後ででは駄目かとお願いをすると分かったと言って素直に引き下がった。






意外にも素直に引いてくれたな、もう少し粘ってくると思っていたのだけど・・・まあ、昼休憩に色々と言われるだろう。






そんな事も考えて仕事をしてお昼になりいつも通りに屋上で座って待っていた。天気は素晴らしいほどに晴天で屋上でご飯を食べるには最適だなと感じていると同僚が待っていたよと言って手を振っていた。






俺と紫ちゃんはそれを見て意外とあの同僚って子供みたいな所がありますよねと言われていた。確かに子供みたいな所が強いよなと思っていたけど実は同僚は同僚だけど歳は向こうの方が歳下なのだ。






まあ、歳下だけど二つほどしか年齢は変わらないけどと考えていると紫ちゃんが聞きたいことがありますので聞いてもよろしいでしょうかと言って俺は早速、聞いてみるのかと感じて見守っていた。






「あの・・・先輩は何処で私が異世界に行ったことを知っているのですか!教えてくれませんでしょうか」






「それは決まっているではないか!君みたいな存在は物語的にヒロインとなれる存在と考えている。包帯しているのは恐らく顔に火傷とか信じられないぐらいの大きな傷があるから隠していると己はそう考えている。もちろん間違っているかもしれないからその時は許してね。それともう一つは最近、里見竜輝の様子が可笑しい上に君と長く接していると言うことは・・・一つのファンタジーみたいな物語が始まった証拠だ」






こ、こいつは信じられないぐらいの厨二病なのかそれとも信じられないぐらいの天才なのかどっちなんだ!?色々と当たっているから反応に困るですけどどうして分かったと聞きたいから俺からも聞いてみたするとその理由を話してくれたのであった。






「そうだな、里見竜輝が家にここ最近は真っ直ぐに家に帰っているからこれでパチンコまたは競馬の路線は無くなりならオンラインゲームでも楽しんでいるのかと考えたが実はここ数日間、オンラインゲームにログインした形跡が無いのだ。なら何をしていると考えて、その結果がもしかして家から異世界に行けるようになったのではないかと考えてね。もう十年近くの付き合いになるから里見竜輝が喜ぶことがこれしか考えられなくて」






・・・怖ーーーー!!??何で!?何でそこまで分かるのと言うか繋がっている場所がトイレ以外はほぼ正解しているのですけど怖いから何でと思ったけどもしかしたらこれを上手く使えばと考えて俺は同僚の悪ノリに乗ってあることを聞いてみた。






それは実はなと言って妖狐の椛さんの目はどうしたら治せるかなともしと言って同僚の意見を聞くことにした。すると同僚は難しい顔をして考え始めたと思うと俺に対して話しかけてきた。






「その・・・もし、だけど竜輝がその女性に恋い焦がれているのなら・・・片目を失うぐらいの覚悟を持って助けないと助からないと思うし、それにその目が見えない妖狐って普通の怪我とかではないと考えているよ。呪いとかその類かもしれない、ならその呪いを別のものに移動すれば良いだけど・・・ファンタジー的に考えるとお前がその妖狐を助ける時には片目が見えなくなっていると考えている」






あの・・お前ってもしかして預言者とかですかと言いたくなるぐらいに具体的すぎると感じていた。確かにそれで椛さんが助かるならやってしまうかもしれないけどそこまで分かってしまうことなのと驚きを隠せないでいた。






そして最後にまあ、それが本当の話だったなと笑いながらさあ、と言って同僚の話に付き合ってあげることにしたのだった。そしていつも通りに最後は厨二病話が始まり俺は何故か魔法の才能が全くない設定にされているのだ。






お前ってそんな架空で才能など決めて楽しいのかと思うしなのに何故か陰陽術は使えるってどんな違いがあるだよと思っていた。






ついでに今回から紫ちゃんももれなく巻き込まわれてしまったけど紫ちゃんは魔法の才能が天才設定って何でお前はあれか男性と女性とかで決めているのかと言いたくなったけどさり気なくいつも頼っているから多めに見ることにしたのであった。






それにしてもあの同僚は何処でそんな判断をしているのか、もしかしてそれなりに理由があったらびっくりするけど・・・無いよな?と思うのだった。






それにしても俺が魔法の才能がなくて紫ちゃんが天才クラスなのか・・・なんか、余計に嫌な気持ちになってしまったな。顔が治ったら元の家に帰ってくれるようにお願いでもしてみようかなと考えるのだった。






こう考えると俺って本当に嫌なやつだよな、紫ちゃんを助けるだけ助けてそれが終えると何事も無かったように捨てるような事をするのだから。そう考えているだけでも嫌な気持ちになってしまうので俺はすぐに仕事でこの事を忘れようと考えてまだ、休憩時間は終わっていないにも関わらず仕事を再開させて集中するのであった。






それが馬鹿な俺にとって考える最適な逃げ方だから。






本日の成果


何とかして危険は回避できた!


同僚が厨二病過ぎるまたは頭が良すぎる!


俺自身が考えている事に嫌気がさしてしまった・・・

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