Ability battle ~平凡高2の奮闘記~

@mulu0809

プロローグ

「暇だなぁ」

帰ってきてから一言目がこれだ。

授業も終わり、放課後を満喫するつもりだったのが、親からの命令で家にいなきゃいけなくなった。

カラオケ行きたかったのになぁ。

すると、友達からメールが届いた。

「なんか、抽選会がやってるぞ。」

そういうメールと共に、アドレスが送られてきた。

「ゲームが当たるらしいからやってみなよ」

何いってんだこいつ。

「どうせ詐欺サイトだろ。やめとくよ」

「違うよ。だって試したもん。」

こいつ…危険という言葉を知らない…

「公式って書いてあるし大丈夫だよ。」

「分かったよ。やるやる」

どうせ当たらないだろうけれどなぁ。

ん?フラグ?そんなわけないない。

「これをこうして…よし。手続き完了」

(あなたの番号は77番です。)

無駄に縁起がいいな。

友達にメールを返す

「終わったぞ」

「何番だった?」

「77番」

「縁起がいいな。当たるかもよ。」

「ないない。そんなことないって」

「抽選結果は明日出るらしいから、それまで待ってようぜ」

「おう」

こんな他愛もない会話が続く。そんな事も思っていた。

〜翌日〜

「なぁ、抽選結果見た?」

昼休みにご飯を食べていると、友達が話しかけてきた。

「抽選結果?あぁ、あれのことね。まだ見てないわ。」

「見てみたら?当たってるかもしれないぞ。」

「いやいや、当たってるわけ無いだろ。」

「お前よくフラグ回収するからそんなこと言ったら…」

(おめでとうございます。抽選に当たりました!今夜、業者の者が行くので、家で待機していてください。)

「あっ…」

「見事にフラグ回収したな。俺は当たらなかったけれど。」

「嘘だァァァ」

「嘆くことないだろ。タダでゲームが出来るんだぞ。」

「絶対に怪しいやん。終わったやん。」

「当たったんだから待ってろよ。羨ましいなぁ。」

そうして、無気力のまま、午後の授業を受けた。

「嫌だなぁ。殺されたらどうしよ。」

昨日の殺伐としたニュースを思い出しながら、一人で嘆く。

ほんとにどうしよ。まぁ、今嘆いていても仕方がない。

「宿題…やるか…」

宿題と言うなの精神安定剤を使い、不安を和らげる。

宿題に没頭していると、

急に後ろから押さえつけられた。

「誰…」

ハンカチを口に当てられ、急に眠気が来る。

「助け…」

言い終わらないうちに、僕は寝てしまった。

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