啓示と前兆
@mako777
第1話 始まりと終わり
何事にも始まりの時があり終わりがある。
ところが、よく考えてみると、始まり以前の状態がある。
更に、終わったのちの世界も存在することに気づくのだ。
物事の本質を知るためには、根源にある視点を獲得する努力が必要なのだ。
このエッセーも、その他の小説もすべて人間の頭で考えて書いているのではない。
根源なる意思のようなものが存在し、そこから流れ出る情報をもとに綴られいる。
地球には地球の始まりがあり終わりがある。同じように他の惑星にも始まりと終わりがある。小さなミクロの地球から見たならば大宇宙は想像もできないほど大きい。
しかし、その大宇宙にも寿命がある。そればかりか複数存在している。
人間の頭では届かない世界があるということだ。人間の頭で考えた科学ではとうてい計り知れない叡智が秘められているということだ。
永遠に存在する何かがある。
それを極めるのが知識や理性ではない、悟性と呼ばれる領域にまで能力を伸ばさない限り、肉体人間の頭脳では察知できないのだ。
これから始まる物語は、その悟性の領域の話である。とくとご推察あれ。
覚醒のとき
龍誠が眠りからさめた。
そこは古びた平屋建ての家屋で、六畳の和室で眠っていたようだ。
女「あなた、いつまで寝ているの、ビックウェーブがきているよ!」
龍誠「ああ、眠い、ここはどこなんだ、俺は何しているんだ?」
女「何寝ぼけてないで、はやく海に行こうよ!」
龍誠「お前は誰なんだ?」
女「これは重症だね、私を忘れるなんてダーリン!」
そのとき、女の後ろから小さな少女の姿が見えた。
龍誠はギョっとして、少女と目が合った。
女「真奈美も、はやく海に行きたがってるよ」
龍誠は、めんどくさそうに、ゆっくりと体を起こしてシャワーを浴びながら考えている。どうやら変な夢でもみているらしい。俺は独り者で独身だから妻や子供はいない。それとも俺は死んだのか?
ぶつぶつ言っていると女が激しく催促する。
女「いい加減にしなさいよ!男らしく海に入って波を制覇してきて!」
龍誠は、こいつは相当気の強い女だなと思った。それにしても娘らしい真奈美の
眼力が尋常ではない。オーラも強すぎてまぶしい。何者なんだ?
龍誠は、縁側のそとを見た、そこにはボロボロのワーゲンバスが停まっている。
龍誠「あの車は俺のかな?」
女「あなた冗談は一回にしなさい、それ以上言うと蹴とばすよ!この居眠り坊主」
龍誠「そうか、海に入って頭でも冷やせば何か思い出すだろう、それじゃあ行こうか」
女「そうこなくっちゃ!レッツラゴー!」
三人は、ワーゲンバスに乗り込むと稲村ケ崎に向かったのだ。
つづく
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