第19話 外の世界
子供の頃は、というより中学生くらいまで、知ってる人間は全員友達くらいに思っていた。
友達の友達は当然友達と思っていたが、いつからか友達の友達は当然他人だよね、と思うようになってから世界が狭くなっていったような気がする。
しかし、学校という小さいコミュニティーから出た後、人間っておかしいやつばっかりだな、と思った。
おかしいのは周りなのか自分なのか、それはわからない。
たしかなのは昔持っていた優しい気持ち、みたいなものは私の中からなくなってしまったのだろう。
かろうじて道徳心はまだ持っていると思う。
これを失ったら、いよいよ終わりである。
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