第107話 紫陽花ときみ

「私はこの紫の紫陽花が好きかな」


美雨がつぶやいた。ポツポツと雨が降る


「ねぇ、何色好き?」


「僕はこの白の紫陽花かな」


 僕は赤らめて慌てて答えた。


「へー、そうなんだ。雨降っててもこうやって花が見れるっていいよね」


美雨は微笑んだ。

僕は顔を赤くして美雨の顔を見れずに

紫陽花ばかり見ていた。

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