第61話 雨の日の待ち合わせ
針が刺さるような雨が降っていた。
今日はデートの待ち合わせ。
いくら待っても彼が来ない。
傘から見える雲は灰色だ。
横断歩道の向こう側に思いっきり
走って手を振る彼がいた。
息を荒くして近づいてくる。
何かに必死っていつもスマホを見てる人が
走ってくる。
遅刻くらいは許してあげよう。
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