第19話 男の勲章

「僕が3歳の頃、

 転んでも泣かなかったよ。」


6歳の男の子が足を見せてくる。


ケガ自慢が始まった。


「凄い、男の勲章だね。」


私はその子を褒めたが理解できないらしい。


「別に泣いてもいいんじゃないの?」


「僕、絶対泣かないから。」


「へー。」


誰が決めたのだろう。


泣いてはいけないと…。

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