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 よろよろと現れたのは、重傷を負った一匹の犀人間ライノマンだった。

 角は砕け、手にした槍も折れ、装備した黒い革の胸当てはボロボロ。息は荒く足元も定まっていない。


 どこかで他の冒険者と戦ったのだろうか。勝ったか負けたかはわからないが、君と戦える状態にないのは明らかだった。

 困りながらも武器を構える君。一応、降伏を勧告はする。


 犀人間ライノマンの兵士は果敢にもよたよたと挑んできたが、君にたどり着く前にばったり倒れて動かなくなった。


「敵ながらあっぱれと言うか‥‥」

 スターアローもちょっと困っている。

https://kakuyomu.jp/works/16818093075655425577/episodes/16818093076710640126

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