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 君達の前に立ち塞がる者があった。木陰から姿を現した、一人のエルフだ。

 マントを羽織り、弓と矢を手にしているが、君達に向けてはいない。男性で、その鋭い目は明らかにこちらを歓迎していなかった。

 彼はスターアローを見て驚いてもいるようだ。

天馬ペガサスを手に入れているとは‥‥只者ではないようだな」


「そう言うあんたは何の用で俺達の前に現れたんだ?」

 スターアローが訊くと、エルフはますます驚いた。

「喋る事もできるのか。こんな個体は初めて見るな」

 感心した後、その顔が元の険しい表情に戻る。

命華草ライフグラスが咲いてから、森に入る不埒な輩が増えた。元から安全で平和だったわけではないが、余計な事を持ち込まれて良いというわけではない。森から持ち出すべきではない物も、持ち込むべきでは無い物もある」

 そう言うとじりじりと後退を始めた。

「森の住人として、不届き者を見つければ排除する。まぁ‥‥お前達はそうではないようだし、これからもそうならない事を祈っているぞ」

 そして彼は森の中へ姿を消した。


「地元の住人か。事を構えたくはないもんだな?」

 スターアローはそう言うと再び歩き出した。

https://kakuyomu.jp/works/16818093075655425577/episodes/16818093076708609256

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