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生き残った雑魚が愛想笑いを浮かべた。
「オレはあんただけは狙わないよう、兄貴に進言したんですぜ。アンタは組長‥‥フォアマさんと契約してるじゃないですか。でも兄貴は組の若頭で、次の組長を狙っていて、フォアマさんには長生きして欲しくなかったんで‥‥」
兄貴というのは君が倒したリーダーの事だ。そいつもこの雑魚も、スクイーン自治会の構成員だったのだ。
「兄貴は言ってましたよ。組長も歳とってヤキが回ったと。昔は少しでも儲けるために他の組に毎日血の雨降らせていたのに、今じゃ生まれ育った孤児院に無いも同然の利子で何度も金を貸して、取り立てが無理だとなったら保母をやってる修道女一人で手を打とう‥‥なんてヌルい事やってると。ありゃあの修道女に年甲斐もなく惚れてんじゃねぇのかと。昔の組長なら孤児院も教会もとっくに更地で、女は夜の店で客とらされてる筈だろう、と」
それを聞いてスターアローが呟く。
「おい、その孤児院ってマリアの‥‥」
気付かずに雑魚は活き活きと死んだ兄貴の悪口を言い始めた。
「今でこそどの組の関係も落ち着いていますが、昔は毎日抗争で切りあってたとか。兄貴はその頃に戻して今度こそ勝ち負けはっきりさせたかったそうで。いやあ、本当ロクデナシっすね! それに‥‥」
他人を悪者にすれば自分が許されると思っている姿にうんざりし、君はそいつを蹴飛ばして追い払った。
雑魚は悲鳴をあげて森の中へ消えた。
・【フラグNo.21】に「70」を記入せよ。
雑魚が失せた後、スターアローは少しの間考える。
「
なるほど、検討の余地はありそうだ。
https://kakuyomu.jp/works/16818093075655425577/episodes/16818093076663865899
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