第44話 宰相様が私の従者?

 また宰相様に案内されて、会見室に入った。


 まだ誰も居ない、宰相様と二人っきり…無言は感じ悪い? 何か話さないと……偉い人と話って…何を言えば良い?

「私の力は、創造神様の加護と特別な能力を授かったからで……」

「はい、知って居ました、創造神様の加護持ちモコさんの情報は入って居ます……ただこんな長身のご婦人で無く、もっと小さいお嬢さんと聞きおよんで居りました」


「子供は日々成長するものですよ」



 会話が止まった……何か話さないと! 戦闘の話なら乗って来るだろうか?




「……オークキングの討伐は大変でした! 物凄く固い皮膚で斬り付けてもキンキン弾かれて………」

「国王様が、その話を聞きたかったそうですが、私も聞きたいです」


「動きはそんなに速く無いオークキングに飛び掛かり、頭のコメカミをぶん殴ってやりました、私の拳はグチャグチャに骨折しましたが、オークキングは脳震盪起こし倒れた所へ、目玉を剣で貫き脳を掻き回し倒しました」


「ほう! 凄まじい戦いで有ったのだな! 骨折した拳は?」

「授かった能力、治れ治れと念じたら治りました」

「ん? モコ子爵は治癒回復魔法が使えるのか?」


「はい、魔法なら何でも使える能力です!」

「その情報は入って居ない! 知らなかった! モコ子爵は無双の強さのみならず魔法まで使えるのか!! 国王様に申請しSランクに昇級させよう!」


「Sランク? って……(Sランクって何だ? 聞いた事が無いよ)」


「冒険者ギルドは独立した組織だが、Aランクの上位、ギルド最高ランクのSランク昇級は国の許可が必要なのだ!」


「そう? なのですか?」

「冒険者Sランクは二人目だな! 自動的に伯爵になるぞ! ABランクも男爵子爵に準ずる資格と認めて居る」

「Bランクも? 一緒にオーク集落壊滅させた、私の従者9人も創造神様から加護や能力を授かって居り、三人はBランクです」


「その情報は入って居ない? 創造神様は滅多な事で加護は与えんと思って居たが…」

「宰相様には、お世話になりました……神様見てます?」



 私と宰相様は、いつもの白い空間に招かれ、変な服を着た創造神様が言った。

『ビクターおぬしに資格は無いが、モコが願って居るので加護を与える! 儂が見守るモコの助けをせよ!!』


「はっ!! モコ様の従者の一人としてお助けして参ります!!」

『ふむ、宰相の前に、モコの従者と言う事を忘れるで無いぞ!! 国よりモコの方を大切にせよ!! モコ、ビクターに加護以外何か能力を授ける、何を望む?』


「宰相様は敵が多そう、体力と剣技10が良いでしょう」

『ビクター! モコの希望体力999と剣技10も授けてやる! モコの為に働け!!』


 何時もの事、気付けば会見室に戻っていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る