作品5:『生贄姫ですが身を捧げた竜神様に「俺は廃品回収屋じゃないしこの湖もゴミ捨て場じゃない」と言われました』 雨海月子・著
抽選日時:5月13日 夜9時
応募総数:46作品
有効応募数:23作品
生贄姫ですが身を捧げた竜神様に「俺は廃品回収屋じゃないしこの湖もゴミ捨て場じゃない」と言われました
雨海月子
https://kakuyomu.jp/works/16817330652312245983
全1話 完結作品
8626文字
ジャンル:異世界ファンタジー
この作品を一言で表すなら、基本に忠実な「ざまぁ」の物語です。
ジャンルが異世界ファンタジーになっていますが、実際は世界中に古来からある童話、例えば『シンデレラ』や『白雪姫』に近い作品です。もちろん、童話と呼ぶには文章が固く、難しい漢字なども多用していますので、そのまま童話にはなりません。作品の傾向として、虐げられた姫が救われ、逆にいじめっ子の親・姉妹が悲惨な目に遭うという、基本的ストーリーがそれだという話です。
物語は、主人公・第七王女のハイデマリーの一人称視点で描かれ、今までの人生いかに粗雑に扱われていたか、という説明から始まります。父親、兄弟姉妹、使用人に至るまで、竜神の生贄たる姫に対し「不要物」だの「喜んで死んでこい」だの「こんな人を嫁にもらうお方は気の毒」だのと、散々な言いようです。(約1名を除き)全く悲しくないのに、悲しみの演技、悲しいフリだけをしつつ、ハイデマリーは湖に投げ込まれてしまいます。古来のグリム童話などにもある、虐められる姫の姿そのままです。こういう話って、昔からみんな好きなんでしょうね。自分は正直、あまり好んで読みません。ただ古今東西、特に女性は何故か、こういう話が大好きなんです。
生贄となって湖の底に沈んだハイデマリーですが、竜神の傍で目を覚まします。タイトルの通り、お怒りの様子で、満足な生贄が与えられないために弱り切っています。その余波で日照りが続き、「不用品」のハイデマリーが生贄に捧げられても力が取り戻せません。竜神はハイデマリーに、残っている僅かな力を注ぎ、伴侶と認めて傍に置きます。捨てられた王女が力ある男性と結ばれる、まさにシンデレラ・ストーリー。そして娘を虐げて来た父王、姉妹、国の人々には、厳しい罰が与えられます。これも古来のグリム童話と同じです。本当に、こういう話が好きなんだなあ、とただただ感心します。
基本に忠実に作られた童話のような物語。シンデレラが好きで、玉の輿(?)に憧れる女性には、特に好まれる物語ではないでしょうか。
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