奇々怪々の短編集

もる!

隣の隣人は

「ほんと、あのおばあさん迷惑よねぇ!」

「ほんとほんと。いくら隣の人がうるさいからって張り紙貼らなくても」

「ていうか、あの人今年で何歳なのよ。私のおばあちゃんでさえ知ってるじゃないあの人」

 そう。この辺には迷惑なおばあさんがいるのだ。

 ぼくはこのへんのずっと住んでいるから知っているが、ぼくが10歳位のときにはもう70歳前後のはずだが、とても長生きだなぁと感じている。

 それに、ぼくのばあちゃんがあのおばあさんのことを話してくれた。

『あの人は、ず〜っとずっとこの辺に住んでいる。近づかないでね。誘拐されたり呪われちゃうから』

 ぼくはそれが怖くて近づかなかった。

「でも、なんでおばあちゃんは知ってるの?いつからあの人はいたの?」

『わたしのおばあちゃんの頃からいるねぇ』

「すっごく長生き!うらやましい」

『そうだねぇ』

 _____________________________________

あの人は何だったんだろうか。

おっと、今日は回覧板を届ける日だ。

え・・・あの人のうちかぁ。

まあいっか。

ぼくは、あの人の家の前に行く。

すると。

何か、呪文・・・?のようなモノが聞こえる。

「*✡✩⚠・・・」

「こ、こんにちわぁ〜」

すると。

中から、子供のような声も聞こえるではないか。

「おばあちゃん、15678340982309470歳のお誕生日おめでとう」

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