No.3散文詩『ラカン・フリージア』
空花凪紗
全知全能のパラノイア
私は不思議だった。何故、私は全知全能ではないのか。何故人はこんなにも無能で浅はかで無知なのか。
いや、違うだろ。
こんなのはおかしい。世界がおかしい。
私の愚かなパラノイア。
昔は全知全能だったのに、今はもうやめてしまって。
それが選択なのだとしたら甘んじて受け入れるけど、それでも私は運命の先を覗こうとする。
ああ、命のキラキラとした輝きの炎の中で蠢くこの獄、牢から解き放て、索より解放せしめ給え。
それで、生まれるわけなので。
気持ちも高まるばかりなので。
望みは叶わないものなので。
けれど、自信はいつもないから、だから。
I wish all the world turns sky-blue.
けれど、勇気はいつもないから、だから。
I wish all the world turns sky-blue.
いつも、願ってる。
それでいて、死は、いつも、儚く、優しく、だから。
I wish all the world turns sky-blue.
全世界を見て、愛液を飲んで、花の蜜を味わい、快楽の海へと身を委ねよう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます